名匠マイク・リーが描く英国史上“最も残忍かつ悪名高い事件”「ピータールー」8月公開
2019年4月22日 10:00
[映画.com ニュース]7度のアカデミー賞ノミネートを誇るイギリスの名匠マイク・リー監督(「秘密と嘘」「ヴェラ・ドレイク」)の最新作「Peterloo(原題)」が、「ピータールー マンチェスターの悲劇」の邦題で8月9日から全国公開されることが決定。イギリス史上“最も残忍かつ悪名高い事件”ともいわれる虐殺の光景を活写した日本版ポスタービジュアルと場面写真を、映画.comが先行入手した。
本作の舞台となるのは、1819年、ナポレオン戦争後の英マンチェスター。深刻化する貧困問題の改善を訴え、政治的改革を求めた民衆6万人がセント・ピーターズ・フィールド広場に集結。そこへ民衆運動を鎮圧するべく、英国政府の騎兵隊が群衆の中へ突っ込んだ――これが非武装市民6万人に起きた悪夢“ピータールーの虐殺”のあらましだ。多くの抗議者が亡くなり、数百名が負傷する事態を招いた事件は、イギリスの民主主義において大きな転機となり、ガーディアン紙が創設される重要なきっかけとなった。自らもマンチェスター出身のリー監督は「ピータールーの虐殺は、現代に蔓延する狂気や混乱に通じる重要な事件だ」と警鐘を鳴らしている。
膨大なリサーチの上、リー監督が史実に基づいて脚本を執筆。撮影は臨場感を出すために3台のカメラが使用されており、「マイク・リー監督の魂すべてが注ぎこまれている」(New York Magazine/Vulture)、「心を激しくかき乱す」(THE Sun)など、世界各国でそのリアリティが絶賛されている。
本作の製作プロダクションは「アマゾン・スタジオ(Amazon Studios)」。新進気鋭のスタジオと名匠がタッグを組み、創出された壮大な歴史ドラマは、第75回ベネチア国際映画祭コンペティション部門で「Human Rights Film Network Award」を獲得した。
「ピータールー マンチェスターの悲劇」には、「007 スペクター」のロリー・キニア、「博士と彼女のセオリー」のマキシン・ピークらが出演する。8月9日からTOHOシネマズ シャンテほか全国順次公開。