佐藤健&森山未來が驚き、戸惑い、試行錯誤を繰り返した時代劇の現場とは?
2019年2月24日 12:00

[映画.com ニュース] 佐藤健は「あんなにはちゃめちゃな撮り方をしていて、映画としてまとまることにビックリした」、森山未來は「その場その場でつくったセッションが、ドキュメンタリータッチの映画になって返ってきたみたい」と評した。共に英国のバーナード・ローズ監督に向けられたものだ。「枠にとらわれないでくれ」という奔放な演出に驚き、戸惑い、試行錯誤を繰り返した末に「サムライマラソン」は生み出された。
時代劇という以前に、海外スタッフとの仕事が大きな動機になったという佐藤。小松菜奈、長谷川博己ら共演者にも魅力を感じていた。だが、撮影現場では「まさか、あんなことになるとは…」とこれまで培ってきた時代劇のイメージを覆される。
「僕らは時代劇だから、時代劇的な芝居をしがちなんです。でも、バーナード監督に言わせると江戸時代を生きた人間を表現しているのではなく、単に時代劇っぽい芝居をしているだけ。できるだけ自由にやらせたいということは理解しながらも、かといって崩壊しすぎるのも自分のキャリア的にどうなんだろうと(苦笑)。そのせめぎ合いが難しくもあり、楽しいところでもありました」
黒船来航に揺れる江戸幕府。これを米国の侵略と読んだ安中藩主の板倉勝明は家臣の鍛錬のため遠足(とおあし)の実施を宣言する。幕府の隠密の唐沢甚内(佐藤)、野心家の辻村平九郎(森山)らがそれぞれの思いを胸にスタートするが、これを謀反の動きととらえた幕府は安中に刺客を送り込む。
山形・庄内でのオールロケで段取り、テストは一切なし。不順な天候もおかまいなしで、常にカメラを回し続ける。佐藤が面食らうのも無理はない。
「もしこのやり方でいい映画が撮れるのだとしたら、今まで僕たちが気にしてきた細かいことは何だったんだというくらい違っていて、大混乱に陥った現場でした。何をしてもそれはやめてくれと言わないし、ずっと撮るんです」
森山は、映画での時代劇は初めて。だが、「彼なりに日本の検証もしていたし、破壊の仕方も考えていた」と、ローズ監督の思いをくみ取り「攻め」を意識する。その契機は撮影序盤、勝明の遠足宣言シーンで訪れた。
「どこかで仕掛けていきたいなと思っていて、タイミングを探っていた時に博己さんがかなりセリフを変えてきて、ト書きにあるものとは違う動きをしていたので、それが僕にとってもいいスイッチだったんですよね。これでいけるんやったら、全然いけそうやなというのがあったので、好きなことしかやっていなかった。後から冷静に考えた時に大丈夫やったかなとちょっと思いましたが、その時はやってまえという感じでしたね」
その姿勢に、佐藤は感謝することしきりだ。
「森山さんが劇中でしゃべっているセリフの8割は自分でつくっていますから、それは頼りになりました。そうやって役者が自分たちで考えていかないと、シーンとしても映画としても成立しないんです。それをかなり率先してやってくれたので、映画自体を助けてくれたかなりの功労者です」
対する森山も、佐藤の座長としての立ち居振る舞いを絶賛した。
「無茶は、ボスというか地に足の着いている人がいないとできないんです。乱れに乱れた現場だったので、健くんが主役として冷静にどっしり構えていてくれたのが救いでした。すごく対照的な役割を担っていたような気がします」
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