GG賞受賞のグレン・クローズ、14年かかった入魂作「天才作家の妻」に込めた願い
2019年1月8日 18:30

[映画.com ニュース] 1月7日(日本時間)に発表された第76回ゴールデングローブ賞で主演女優賞(ドラマ)を受賞したグレン・クローズ。「天才作家の妻 40年目の真実」の撮影を振り返り、本作に込めた思いなどを語った。
本作は、世界的作家の夫を慎ましく支えてきた妻に扮し、夫婦の絆や人生の意味を問うヒューマンドラマ。世界的な作家ジョゼフ(ジョナサン・プライス)がノーベル文学賞を授与されることになり、その創作を支えてきた妻ジョーン(クローズ)と共に、授賞式が行われるストックホルムを訪れる。おしどり夫婦に見えた2人だったが、ジョゼフの経歴に疑いを抱く記者と出会い、夫婦のある秘密について問いただされる。
男女の社会的格差についても描かれる本作について、クローズは「今の時代も私たちはこういった問題と対峙し続けなければいけないけれど、いつの時代も難しい問題よね。この作品は2つの側面でそういう問題に触れていると思う。この作品自体の成り立ちが女性の小説家、女性の脚本家、プロデューサーも女性で男性は一人。作るのに14年かかった企画なの」と完成までの道のりを振り返る。
ゴールデングローブ賞授賞式では、女性たちに「夢を追いかけるべき」と呼びかけるスピーチで会場を沸かせたクローズ。改めて「私は『女性の物語として素晴らしいですね』ではなく、男女関係なく素晴らしい物語ですねと言われる時代に早くなってほしい」と願いを込め、「今重要なのは、プレッシャーをかけ続けること。こういったことに対する意識を決して失わないこと。本作みたいな物語を成立させるために戦うこと。カメラの前でも後ろでも参加をしていくことかしらね」と語る。
また、本作にはクローズの実の娘であるアニー・スタークが、若きジョーン役で出演。娘の演技について「とても誇らしく思っていたし、見ていてすごくひきつけられるものがあったわ。役者をやることというのは、心情をその中に保つこと。それをカメラに収めてもらって皆さんに見ていただくということ。それがちゃんと彼女から伝わってきた」と自身の演技論も明かしつつ、スタークを絶賛した。
「天才作家の妻 40年目の真実」は1月26日から全国公開。
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