「ライ麦畑でつかまえて」は危険な小説だった!?「ライ麦畑の反逆児」本編映像入手
2018年12月20日 21:00

[映画.com ニュース] 2019年1月1日に生誕100周年を迎える小説家J・D・サリンジャーの半生を描いた伝記映画「ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー」の本編映像を、映画.comが独占入手した。
若き日のサリンジャーにスポットを当てた本作は、自身の作風を見出すために重ねた試行錯誤、社交界のセレブとの恋、恩師との運命的な出会い、大戦の最前線で経験したトラウマを描きだすとともに、これまで語られてこなかった「なぜ絶頂期に表舞台から姿を消したのか」という謎に迫っていく。「マッドマックス 怒りのデス・ロード」のニコラス・ホルトがサリンジャーに扮するほか、サリンジャーの才能を開花させた編集者ウィット・バーネット役をケビン・スペイシーが演じる。
累計発行部数6500万部を突破し時代を越えて若者に影響を与えてきた「ライ麦畑でつかまえて」。世界的なベストセラーでありながらも、その過激な表現から一時期アメリカにて発禁処分を受けることがあった。サリンジャーの影響を受けて生まれた音楽、映画、小説は数えきれないほど存在するが、その反面、誤った解釈によって、数々の悲惨な事件を引き起こしてきたとも言われている。
1980年12月8日、ジョン・レノンがニューヨークの自宅前で射殺された。彼を暗殺したマーク・チャップマンは、犯行後、警察が現場に到着するまで「ライ麦畑でつかまえて」を読んでおり、法廷でも作中の一節を大声で読み上げるなど、同書の影響力がうかがえる。また、81年にレーガン大統領殺害未遂事件を起こしたジョン・ヒンクリーに加え、89年に人気女優レベッカ・シェイファーを射殺したロバート・バルドも「ライ麦畑でつかまえて」を愛読していたようだ。
お披露目された本編映像は、「ライ麦畑でつかまえて」に強く影響されてしまい、サリンジャーへストーカー行為におよんでしまう男性の姿をとらえている。同作の主人公ホールデン・コールフィールドと同じ赤い帽子を被り「自分がホールデンみたいな気がするんです」「なぜこんなに僕を知っているんです?」とサリンジャーに真顔で問いかける男性。サリンジャーは「ただのフィクションだ」と切り返すものの、男性はその言葉が理解できない様子で「(自分は)ホールデン・コールフィルドなんです」と言うばかり。改めて「ライ麦畑でつかまえて」の影響力の強さを表した、緊迫感あふれるシーンになっている。
「ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー」は、19年1月18日から東京・TOHOシネマズシャンテほか全国順次公開。
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