J・J・エイブラムス&スピルバーグ、シリア難民の実話を映画化
2018年12月2日 09:00
[映画.com ニュース] ヒットメーカーのJ・J・エイブラムスとスティーブン・スピルバーグが、シリア難民の実話をもとにした映画でタッグを組むことが明らかになった。米バラエティが報じている。
エイブラムスの製作会社バットロボットとスピルバーグの製作会社アンブリン・パートナーズは、米パラマウント・ピクチャーズ向けに、あるシリア難民のサバイバルドラマの企画開発を行っているという。原作は、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)首席報道官を務めるメリッサ・フレミング著のノンフィクション「A Hope More Powerful Than the Sea: One Refugee's Incredible Story of Love, Loss, and Survival」で、500人近くが水死した海難事件を生き延びた19歳の女性ドーア・アル・ザメルさんを題材にしている。
シリア難民としてエジプトで暮らしていたザメルさんは、難民への風当たりが強くなったのをきっかけに、婚約者と一緒に密航業者の船に乗りヨーロッパを目指した。しかし、500人以上を乗せた船は沈没し、泳げないザメルさんのために婚約者が浮き輪を用意。その後、体力が尽きた同乗の親たちから複数の幼児を預かり、数日間にわたって海洋をさ迷ったのちに救助されている。なお、婚約者は大半の乗船者と一緒に命を落としている。
米ドラマ「GIRLS/ガールズ」で企画・製作総指揮・主演を務めたレナ・ダナムが脚本を執筆。アンブリンとパラマウントが共同で世界配給を手がけるものとみられている。