ビゴ・モーテンセン、失言を猛省&謝罪
2018年11月12日 12:00

[映画.com ニュース] 俳優のビゴ・モーテンセンが、主演最新作「グリーン・ブック(原題)」の上映イベントで、黒人に対する差別用語として絶対的タブーとされている“Nワード”を口にし猛批判を浴びた件に関し、声明を通じて公式に謝罪した。
トロント国際映画祭で最高賞にあたる観客賞を受賞したことで、今年度の賞レースの注目作へと躍り出た「グリーン・ブック」。人種差別が色濃く残る1960年代のアメリカ南部を舞台に、「ムーンライト」のマハーシャラ・アリ扮する黒人ジャズピアニストと白人運転手(モーテンセン)の2人が繰り広げる旅を描いている。
米ロサンゼルスのアークライト・ハリウッドで11月7日(現地時間)、フィルム・インディペンデント主催の上映イベントが行われ、メガホンをとったピーター・ファレリー監督、共演のアリと揃って出席したモーテンセン。本編上映後の質疑応答で現代アメリカにおける人種問題に触れ、「例えば今では、もう誰も“ニガー”なんて言葉は使わないよね」と発言し、会場を凍りつかせた。
モーテンセンはイベントから2日経った9日、米ハリウッド・レポーターに宛てた声明で「あの言葉を用いたのは、映画の舞台となる1962年当時、人々が普通にNワードを使っていたという背景を語るうえでのこと。人種差別に対して声高に反対するのが私の意図だったとは言え、あの言葉をフルで、それも白人が口にすれば、どれだけ多くの人を深く傷つけるかということまでは思い至りませんでした。あの言葉をフルで使用したことを深くお詫びするとともに、今後二度と口にしないと誓います」と陳謝した。
一方でアリは、モーテンセンの謝罪文に応える形で自らも声明を発表。「知的な議論における悪意のない発言だとわかってはいるが、Nワードは使うべきじゃなかった。でもビゴはすぐに過ちに気づいて、イベントが終わったあと何度も謝ってくれたし、Nワードを使わないからと言って、その人が人種差別主義者ではない、もしくは差別的思考を抱いていないとは限らないという事実を指摘するのが彼の意図だったと理解できた。ビゴの謝罪を心から受け入れる」と寛容な態度を示したうえで、「ビゴの鋭く的を得たコメントが、あの一語で台なしになってしまったのはとても残念なこと。差別と偏見、迫害と暴力に満ちた、この国における黒人の歴史を象徴する“あの言葉”は、過去のものとして葬り去るべきだ」と強く訴えた。
「グリーン・ブック(原題)」は、19年3月から東京TOHOシネマズ日比谷ほか全国で公開。
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