レム「天の声」が原作のSFドラマ ハンガリーの鬼才「日本のアニメから影響を受けた」
2018年11月1日 18:00

[映画.com ニュース] 第31回東京国際映画祭のコンペティション部門に出品されたハンガリー、カナダ合作「ヒズ・マスターズ・ヴォイス」が11月1日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで上映され、パールフィ・ジョルジ監督、俳優のポルガール・チャバ、脚本のルットカイ・ジョーフィアが会見した。
ハンガリーに暮らすペーテルの父親は、70年代に共産主義政権下のハンガリーから亡命し、以来、消息を絶っていた。幼少期に去った父の行方を調べるうちに、父がアメリカで起きた謎めいた事故に関与した疑いを見つけ、国家ぐるみの巨大な陰謀が見え隠れする。宇宙と家族を繋ぎ、人類の創生に踏み込むSFヒューマンドラマ。
パールフィ監督は、日本映画から多くのことを学んだといい「巨匠といわれる黒澤や小津からはもちろんですが、私は日本のアニメから一番影響を受けています。アニメの独特のストーリーテリングの手法に興味があります。普通のヒューマンドラマとは異なる切り口から得られる、一歩先の想像力を活かした映画製作を、自分でもやりたいと思っていた」と話す。
今作は、ポーランドSF作家スタニスワフ・レムの同名小説「His Master’s Voice」(邦題:天の声)を下敷きにしている。「レムの作品が好きで、何かを映画化したかった。映画監督として合理的に物事を考え、予算をかけずに映画化できるものを選びました。実験映画のように取り組みましたが、とても難しい挑戦でした」と振り返る。
そして、「原作はアメリカの秘密実験と、宇宙からの暗号を解読する科学者の話です。この世の中は人間だけではなく、宇宙の生命体も住んでいる。我々の生活から宇宙までをなんとかつなげ、ヒューマンタッチで描くために、息子が父を探すというオリジナルの要素を入れました」と映画独自の要素について説明した。
第31回東京国際映画祭は、11月3日まで開催。
関連ニュース
映画.com注目特集をチェック
ファンファーレ!ふたつの音
【本作、良い映画ではないです。最高に良い映画です】“ほっこり系”と油断してた…感情が持ってかれた
提供:松竹
宝島
【超異例の「宝島」現象】こんなにも早く、心の底から“観てほしい”と感じた映画は初めてかもしれない。
提供:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
これ観てない人、マジもったいない!!
【夏に観逃したという人へ…】まだ間に合う!むしろ今こそ映画館へ【知れば絶対に観たくなる7の事実】
提供:東宝東和
4歳の息子が誘拐された。
【しかし、誘拐犯が死体で見つかった】警察は息子に疑いを向ける…衝撃の極限ヒューマンサスペンス
提供:東映
これ絶対に観ると決めてます
【個人的・下半期で観たい映画No.1】なんだこれ!?!? ディカプリオが異常者に追われます…
提供:ワーナー・ブラザース映画