「バーバラと心の巨人」原作者ケン・ニイムラ氏、映画化はおじいちゃんになっても自慢できる
2018年10月7日 18:00

[映画.com ニュース] 映画「バーバラと心の巨人」の原作グラフィックノベル「I KILL GIANTS」の作画を担当した漫画家ケン・ニイムラ氏が10月7日、東京・有楽町のHMV&BOOKS HIBIYA COTTAGEでトークイベントを行った。
ニイムラ氏はスペイン・マドリード生まれの漫画家・イラストレーター。スペイン人の母、日本人の父を持ち、日本、欧州、米国のコミックが集結された独特の作風が高く評価されている。「I KILL GIANTS」は多感な少女が現実と空想の中に住むモンスターに悩まされながらも対峙するというストーリー。「デッドプール」などを手がける脚本家のジョー・ケリー氏がストーリーを手がけ、ニイムラ氏が作画し、2008年に発表された。実写映画化は米アカデミー賞短編賞を受賞したデンマーク出身のアンダース・ウォルター監督、クリス・コロンバス氏が製作した。
イベントでは「I KILL GIANTS」日本語版の翻訳者の柳亨英氏、編集者の豊田夢太郎氏を相手に、原作本の執筆当時や映画化についてのエピソードを披露。これが長編デビュー作となるニイムラ氏は「2007年、イベントでのサイン会で、ジョー・ケリーさんと一緒になったのが仲良くなったのがきっかけ。『脚本を書いたのですが、一緒にどうですか?』と誘われました。家に帰って、本棚を見ると、『スチーム・パンク』の脚本家だと分かって、サインをもらえればよかったと思いました。途中で大学卒業して、1年半くらいかけて、書きました。大規模な作品は初めてだったので、不安がありました」と明かした。
映画化については「パジャマを着て、ゆるい感じで書いたものが、映画化されるとは思っていなかった。運が良かった」とビックリ。アイルランド・ダブリンで行われた撮影現場も見学したそうで、「ちょうどイギリス、アイルランド旅行をしようと思った時期だったので、観光はせず、撮影を見学しました。小さいプロダクションだったので、『出てくれませんか』と言われ、シーンは言えませんが、ジョーさんと一緒に出ました。不思議な感じがしましたね」と振り返った。
映画公開に向けては「映画は同じものから、出来上がったある意味、コラボレーション。監督なりのビジョンを見て、感動しました。つながっているところも見ることができ、よかった。漫画を書いていて、映画祭に行けるとは思っていなかったので、貴重な思い出が出来ました。おじいちゃんになっても、語れるだろうな、と思いました」と胸を張っていた。
「バーバラと心の巨人」は10月12日あら全国公開。
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