「泣かない」宣言の芳根京子、瞳潤ませた土屋太鳳にハグのお返し!
2018年9月7日 21:00
[映画.com ニュース] 土屋太鳳と芳根京子がダブル主演を務め、松浦だるま氏の人気漫画を実写映画化した「累 かさね」が9月7日、全国290スクリーンで封切られた。2人は東京・TOHOシネマズ日比谷での舞台挨拶に、共演の浅野忠信、メガホンをとった佐藤祐市監督とともに出席した。
天才的な演技力を持ちながらも醜い容姿にコンプレックスを抱く淵累(ふちかさね/芳根)と、美ぼうに恵まれながらも女優として花開かない丹沢ニナ(土屋)が、キスをすると顔が入れ替わる不思議な口紅に導かれて出会い、それぞれの容姿を交換する姿を描く。「今回はきょんちゃんとかなりキスをさせていただいて、嬉しかったです」とほほ笑む土屋に対し、芳根は「テストの時から実際にキスをしていました。100回くらいしたんですかね? 太鳳ちゃんとのキスは挨拶です(笑)」と相思相愛。浅野から「演技ノートを作りなよ」というアドバイスを受けて構築したキャラクターは、2人にとって忘れがたいものとなったようだ。
「きょんちゃんとのコミュニケーションを大事にしていました」という土屋がキーワードにしていたのは“愛情”。「お仕事でも感じるんですが、例えばどんなに優れた人を羨んでも、それは心を潰して、もっと孤独になるだけ。自分の欠けているものを認めてあげて、それを持っている人がいたら尊重して頼る。“愛情”によって分かち合うことがものすごく大事なんだなと、この作品から改めて教えられました」と思いの丈を述べていた。
本作の参加を通じて「少し自信を得た」と語る芳根は、「たくさんの人に見ていただけることが、本当に、本当に嬉しく思います」と感激しきり。8月22日に行われた完成披露試写会では大粒の涙を流し、土屋に抱きしめられていたことから「今日は泣かないんです」と宣言すると、「完成披露の時は少し怖いという気持ちが心のなかにありましたが、今は嬉しい気持ちでいっぱいです」と胸中を吐露。そして「これからも皆さんに勇気だったり、元気だったり、背中を少しでも押せるように、色んな作品に立ち向かっていきたいと思います」と気持ちを新たにしていた。
一方の土屋は「この舞台挨拶を終えてしまうと、本当に全部が終わってしまうので…とても寂しいです」と涙腺崩壊寸前。芳根に深呼吸をうながされた後「今日から『累 かさね』は皆さんのものです。累の持つ傷、ニナの絶望、それは誰の心にもあると思います。どうか口紅の記憶と一緒に、共感というあたたかな絆を持って、累とニナを抱きしめてください」と言葉を絞り出した。ステージ降壇の際には、瞳を潤ませ続けていた土屋を、芳根が完成披露試写会時のお返しとばかりに猛烈ハグ。1人2役(=2人1役)という難役にチャレンジし、固い絆を築き上げた2人へ向けて、大きな拍手と歓声が沸き起こっていた。
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