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第40回ぴあフィルムフェスティバル、小川紗良の短編が入選!佐藤信介監督が審査員

2018年8月8日 16:00

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PFFは9月8日に開幕
PFFは9月8日に開幕

[映画.com ニュース] インディーズ映画祭の祭典「第40回ぴあフィルムフェスティバル(PFF)」(9月8~22日)のラインナップが8月8日、東京・京橋の国立映画アーカイブで発表され、PFFディレクターの荒木啓子氏、PFFアワードの最終審査員を務める佐藤信介監督、「招待作品部門」のゲストである吉田大八監督、青山真治監督が会見した。

自主映画を対象とした日本初の本格的なコンペティション「PFFアワード」をメインプログラムとし、招待作品部門では、映画祭でしか見ることの出来ない特集上映や映画講座を企画。荒木氏は「PFFアワードでは継続することを大事にしています。一方、節目ということで、思い切ってレトロスペクティブに着手し、ロバート・アルドリッチ監督特集を企画しました」と見どころを語った。

「PFFアワード」は4カ月かけ、529本を16人が審査に当たった。参加18作品の中には、早稲田大学入学後に映画制作を始めた女優の小川紗良が監督した「最期の星」(27分)も入っている。「クオリティの高い、隅々まで作り込まれた作品」(荒木氏)という。佐藤監督ら最終審査員がグランプリ(副賞100万円)をはじめとする各賞を選出する。

「1994グランプリ」受賞者でもある佐藤監督は「(受賞作の『寮内厳粛』は)16分の作品で、その頃の全財産を投じて作った。今の作品とは、なんのリンクもなく、他人の映画を見ている感じでしたが、『ああ、いいなあ、この構図』と思いました(笑)。最近はショートショートフィルムフェスティバルで審査員をし、50本以上の短編映画を見たり、ジャンル系の自主映画の審査員もしたこともあり、今回もとても楽しみにしています」と話した。

小川紗良の監督作「最期の星」
小川紗良の監督作「最期の星」

「招待作品部門」では、漫画原作者、脚本家として活躍する香川まさひと氏の80~90年代のPFF入選作品3本を紹介する「吉田大八プレゼンツ『香川まさひとの世界』もある。吉田監督は「(監督作の)『クヒオ大佐』『羊の木』では脚本を書いてもらいましたが、監督と脚本家は別物。学生時代に香川さんの作品を見て、衝撃を受けました。天才とはこういう人をいうんじゃないかと思った。僕にとっては夢の企画です」と喜んでいた。

今年5月に亡くなった名カメラマン、たむらまさき(田村正毅)さん特集では、「Helpless」(1996)や「EUREKA」(2001)などでコンビを組んだ青山監督が、プロデューサーの仙頭武則氏とトークイベントを行う。青山監督は「よく遊び、よく飲み、よく語り、よく怒り、よく歌った。“映画作りはそんなのでいいのか”というくらい映画人生を謳歌させていただきました。ハチャメチャな人だったと思います。存命であれば、相米(慎二)さんのこと、(小川プロダクションの)小川(紳介)さんのことを聞きたかった。異人でもあり偉人。80年代以降、最強のカメラマン」と振り返った。

一方、青山監督が個人的に楽しみにしているというのが、デビュー作「ビッグ・リーガー」(1953)から「クワイヤーボーイズ」(1977)までの10本が上映されるアルドリッチ監督特集。「代表作が集まった。『初期の6、7本は傑作揃い』という人もいますが、『特攻大作戦』(1967)以降のカラー作品群こそが見られてしかるべき。特に『クワイヤーボーイズ』が入ったのがうれしい。これは大事件なので、ぜひ大々的にアピールしていただければ幸いです」と言葉に力を込めていた。

荒木氏によれば、アルドリッチ監督作品は権利関係が複雑で、上映権の獲得には苦労したという。これだけの数の作品が一挙上映されるのは貴重な機会となるという。「第40回ぴあフィルムフェスティバル(PFF)」は9月8~22日(※月曜休館)まで、東京・京橋の国立映画アーカイブ(旧・東京国立近代美術館フィルムセンター)で開催。8月18日、チケットが発売される。

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