失われた傑作「恐怖の報酬」がオリジナル完全版で復活
2018年8月8日 12:00

[映画.com ニュース] アカデミー賞5部門に輝いた「フレンチ・コネクション」(1971)、世界中でオカルトブームを巻き起こした「エクソシスト」(1973)で知られる巨匠ウィリアム・フリードキンが手がけた「恐怖の報酬」がオリジナル完全版として、スクリーンに復活することになった。
南米のジャングルを舞台に、反政府ゲリラによって爆破された油田の火災を鎮火させるため、4人の犯罪者が1万ドルの“報酬”と引き換えに、危険なニトログリセリン運搬を引き受けるサスペンス大作。2台のトラックに分乗し、道なき道300キロを突き進む男たちの運命は? アンリ・ジョルジュ・クルーゾー監督の同名作をリメイクし、1977年6月に全米公開された。
ユニバーサルとパラマウントの2大メジャースタジオが破格の製作費2000万ドル(現在の100億円相当)を共同出資し、3大陸5か国に及ぶ大規模なロケを敢行。完成までに、2年を超える製作期間を費やした。人生のどん底からはい上がろうと、命をかける男たちの運命を冷酷非情なリアリズムで描ききり、ホラー作家のスティーブン・キングが「人生で最も好きな映画」と公言。クエンティン・タランティーノ監督は、自身のオールタイム・フェイバリット12本の 1 本に選出するなど、熱狂的なファンが多い作品だ。
しかし、同時期に公開されたジョージ・ルーカス監督の「スター・ウォーズ」(1977)が巻き起こした一大旋風の直撃を受けて、興行的に失敗。日本をはじめ北米以外では、監督に無断で約 30 分カットされた 92 分の“短縮版”が配給され、正当な評価を受けることなく公開が終了した。
また、2大メジャーの共同出資が原因で、権利者不明の状態に陥り、長きにわたって全世界的に上映不可。北米以外では DVD も発売されず、映画ファンの間では長年「幻の作品」「失われた傑作」として位置づけられていた。
こうした状況に業を煮やしたフリードキン監督は 2011 年、自らスタジオ 2 社を提訴し 、権利者を特定。2013 年には、オリジナル完全版(121分)の 4Kデジタル修復に着手した。同年のベネチア映画祭でのプレミア上映を皮切りに、2014年にロサンゼルス、2015年にパリ、2016 年にカンヌ映画祭、2017年にロンドンで上映。各地で再評価の嵐が巻き起こるなか、ついに「恐怖の報酬 オリジナル完全版」が日本上陸を果たす。
「恐怖の報酬 オリジナル完全版」は、11月24日から全国で順次公開。
関連ニュース




映画.com注目特集をチェック

フロントライン
【感情、爆発。】日本を代表する超豪華キャスト。命を救う壮絶な現場。極限の人間ドラマ。魂の渾身作。
提供:ワーナー・ブラザース映画

試写会で絶賛続々
「愛しくて涙が止まらない」…笑って泣いて前を向く、最高のエール贈る極上作【1人でも多くの人へ】
提供:KDDI

ネタバレ厳禁映画の“絶品”登場!
【超・超・超・超・異色展開】このカオス、このサプライズの波状攻撃…あまりにも好きすぎた
提供:バンダイナムコフィルムワークス

We Live in Time この時を生きて
【仕事にならないくらい泣いた…】人生の岐路で何度も観返したい、“一生大切にする”珠玉の1本
提供:キノフィルムズ

おばあちゃん版「ミッション インポッシブル」!?
【辛口批評サイト98%超高評価!】アクション映画好きに全力でオススメ!めちゃ良かった!!
提供:パルコ

か「」く「」し「」ご「」と「
【予想を突き抜けた”編集部員No.1”】観たらまさかの超良作!! 純度100%の切なさに感情崩壊
提供:松竹