S・ブシェーミが仲間たちを大絶賛!「スターリンの葬送狂騒曲」は“ゲスぶり”に注目
2018年7月31日 13:00
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[映画.com ニュース] ソビエト連邦最高指導者ヨシフ・スターリンの死をきっかけに巻き起こる権力争いをブラックユーモアたっぷりに描き、ロシア政府に上映禁止の措置を受けた異色コメディ「スターリンの葬送狂騒曲」で、フルシチョフを演じて芸達者ぶりを見せつけた個性派、スティーブ・ブシェーミが作品について語った。
「物語の始まりは、『The Death of Stalin(スターリンの死)』というタイトル(原題)通り。スターリンが死に、すべてが大混乱に陥る」と、騒動の発端に触れたブシェーミは、「フルシチョフは閣僚のひとりで、政治局の一員であり、農業大臣でもある。スターリンのちょう愛を受け続け、おどけた道化役として実にうまく彼は立ち回っていたんだ。ときどきかんしゃくも起こすけれど、普段からすごく親しみやすい男としてね。ところが、自分でもよく分からないうちにスターリンの後を引き継ぐことになって、周りが驚くだけじゃなく、自分も焦ってしまうんだ」と、自身が演じたフルシチョフについて解説する。
表向きは厳粛な国葬の準備を進めながら、そのフルシチョフとスターリンの腹心だったマレンコフ、そして秘密警察警備隊長のベリヤの3人が、権力の座を求めてウソと裏切りを仕掛け合い、さらには各大臣やソビエト軍の最高司令官ジューコフ陸軍元帥までが参戦して、狂気のイス取りゲームがヒートアップしていく。そのゲスなエピソードのほとんどが、実話だというから驚きだ。威厳ゼロの第一書記を演じるに当たって、ブシェーミが念頭に置いていたのは、「演じる人物のモノマネをしようとするのではなく、現存する情報に基づいて自分なりの解釈をすることだった」という。
アーマンド・イアヌッチ監督については、「『Veep ヴィープ』や『In the Loop(原題)』といった作品でアーマンド(・イアヌッチ)監督の作風は知っていたから、どんなトーンになるかは予想できていたけれど、この作品が扱う題材はこれまでの作品よりももっと重めだから、監督にとっても新境地になったと思う」と評し、「特にひかれたのは、群像劇の要素。ロバート・アルトマン監督の映画みたいな感じで、登場人物全員にストーリーがある。それをジェフリー・タンバー(マレンコフ役)やサイモン・ラッセル・ビール(ベリヤ役)、マイケル・ペイリン(外務大臣モトロフ役)といった本当に申し分ない面々と演じられるんだ。仲間に加わって全力を尽くしたいと思えるような、最高のキャストだよ」と共演者を絶賛している。
「スターリンの葬送狂騒曲」は、8月3日から全国順次公開。
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