池松壮亮&満島真之介“人毛を食べるシーン”が最大の苦労「屈辱でした」
2018年7月7日 15:35

[映画.com ニュース] 恋する女性の“好きな人”に10年間もなりきった男たちを描く異色の恋愛映画「君が君で君だ」が7月7日、全国11館で公開初日を迎え、主演の池松壮亮をはじめ共演のキム・コッピ、満島真之介、メガホンをとった松居大悟監督が東京・新宿バルト9での舞台挨拶に出席した。
「私たちのハァハァ」「アズミ・ハルコは行方不明」などで知られる松居監督のオリジナル作品。伝説の歌手・尾崎豊になり切る男を演じた池松は「(映画製作には)いろんな人たちが関わっているので、特別な気持ちです」と公開の喜びを語り、ハリウッド俳優ブラッド・ピットになり切る男に扮した満島も「初めてに近い感覚で、同じ世代の人と映画をつくっていた。すごく映画に希望を感じたんです。こんなにも叫んで歌って笑って、泣いて怒って。あのときのすべてを出せた。監督やスタッフさんに感謝です」としみじみ明かしていた。
さらに池松は、撮影中に最も苦労したシーンを告白。「(ヒロイン役)コッピさんの髪の毛を食べるというシーンが後半にあるんです。コッピさんは2週間をともにして、同志のような、共犯者のような大切な存在。劇中では僕の愛する人という設定なので、コッピさん自身の髪の毛なら食べていいと思っていました。そうして現場に行ったら、(別に用意された)全然知らない人の人毛を食べさせられた。しかも夏の暑い、古いアパートの床に髪の毛が落ちて、それを2時間くらい、スタッフのおじさんたちがペタペタ踏むんですよ。それを拾って食べるという。足の裏の臭いがするんです……。屈辱でしたね」と苦笑交じりに振り返り、「『帰ってやろうか』と思ったけど、現場で抗議してもあれですし、僕は真面目な俳優ですから拾って食べたんです。一生懸命食べていたら、助監督に『もうおかわり、ありませんから』と言われた。すごく食べたい人みたいに見られて、屈辱でした」と話すと、場内を笑いが包み込んだ。
これを受け満島も「(同シーンで)一緒に食べています。流石に聞いているだけで、汗かいてくるくらい」と同調し、「そのシーンは楽しみにしていてください。固くならずに、笑ってもらえれば」とフォロー。対して「どう思いながら撮っていたんですか?」と問いかけられた松居監督は、「神話を撮っている感覚」と独特の感性で語っていた。
また、男たちが恋するヒロインを演じたキムは、3人に対して「現場で本当に良くしてくれました。すごく情がわきました。本当にありがとうございます。これからも応援していますし、いつかまた、ご一緒したいです」と感謝を示す。池松は「必死に泣こうとしたんですが、ダメでした。俳優としてまだまだだなと、自分に対して思っています」とジョークを飛ばしつつ、「日本に来て、いろんな難しいことがあったと思います。この映画が“日本映画的なもの”だと思われたら心配でしたし、日本を楽しめていないのではと心配でした。でも打ち上げの朝方に、コッピさんが一番号泣していて。こんなに感動して、帰りたくないと言ってくれるんだと思った。世界的に素晴らしい女優さんと、一緒に映画を作れてすごく光栄でした」と感慨深げに応じていた。
フォトギャラリー
関連ニュース
池松壮亮、子どもたちとの映画制作&鑑賞ワークショップに参加 10代のひらめきとアイディアに感動「僕が一番楽しませてもらった」【第38回東京国際映画祭】
2025年11月3日 17:20
【アマプラ11月配信まとめ】小栗旬「フロントライン」、菅田将暉「ミステリと言う勿れ」、アニメ「藤本タツキ 17-26」が見放題配信!
2025年10月31日 10:00
映画.com注目特集をチェック
人生にぶっ刺さる一本
【すべての瞬間が魂に突き刺さる】どうしようもなく心が動き、打ち震えるほどの体験が待っている
提供:ディズニー
ブルーボーイ事件
【日本で実際に起きた“衝撃事件”を映画化】鑑賞後、あなたは“幸せ”の本当の意味を知る――
提供:KDDI
プレデター バッドランド
【ヤバすぎる世界へようこそ】“最弱”ד下半身を失ったアンドロイド”=非常識なまでの“面白さと感動”
提供:ディズニー
あまりにも凄すぎた
【“日本の暗部”に切り込んだ圧倒的衝撃作】これはフィクションかノンフィクションか?
提供:アニモプロデュース
盤上の向日葵
【「国宝」の次に観るべき極上日本映画に…】本作を推す! 壮絶な演技対決、至極のミステリー、圧巻ラスト
提供:松竹
てっぺんの向こうにあなたがいる
【世界が絶賛の日本映画、ついに公開】“胸に響く感動”に賞賛続々…きっとあなたの“大切な1本”になる
提供:キノフィルムズ