上田慎一郎監督「カメラを止めるな!」封切り!笠井信輔アナが“強制司会”で祝福
2018年6月23日 19:00

[映画.com ニュース] 新鋭・上田慎一郎監督がメガホンをとったホラーコメディ「カメラを止めるな!」が6月23日、全国2館で封切られた。上田監督は、キャストの濱津隆之、真魚、しゅはまはるみ、長屋和彰、細井学、山崎俊太郎らともに、東京・新宿K's cinemaでの舞台挨拶に立った。
ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2018の「ゆうばりファンタランド大賞」に輝いたエンタテインメント作。生番組のために、ワンカットでゾンビものを撮ることになった撮影隊の姿を、笑いあり、涙ありで描く。舞台挨拶は、MCとして登壇した作品の宣伝担当者が、プライベートで来場していたフジテレビ・笠井信輔アナウンサーに「私の代わりに司会をお願いします」と無茶ぶりをする展開からスタート。突然の出来事に慌てふためく笠井氏は「監督には、軽部(真一)さんとやっている『男おばさん』にも出演していただきましたし、今日はお礼です」と神対応を見せ、“強制司会”として飛び入り参加した。
主演を務めた濱津が「たくさんの方々の応援のおかげで今日という日を迎えることができました。映像作品への出演はほぼ初。良い経験ができました」と謝意を示すと、山崎は「上田さんは人をイジって笑わせようとする方。それに傷ついたり、怒ったりすることもある」と暴露。「でも、ある時にイジられたらすごく楽になった瞬間があったんです。この映画もおかしな人たちがいっぱい出てきます。普通だったらそんな人たちは撮らないはず。このような形でしっかりと撮ってくれる“愛”が評価につながっているんじゃないかなと思います」と思いの丈を述べていた。
新宿K's cinemaでの上映は、全ての回が満席。上田監督は「この作品は2017年6月21日にクランクインしたんです。去年の今頃は撮影真っ只中。その時はこんなことになるとは思ってもいなかった。びっくりしています」と感慨深げの様子。専門学校「ENBUゼミナール」のワークショップ「シネマプロジェクト」の第7弾として製作された点に触れ「キャスティングの基準は“ポンコツ”。人間として不器用な人たちを起用しました。そんな人たちが頑張っている映画を作りたかったんです」と告白した。「当初はFacebookもtwitterもわからない人たちばかり。今では皆頑張ってほとんどの人がやってくれている。今日までの宣伝も一緒になって走ってきました」と振り返ると、思わず瞳を潤ませた。
笠井氏が“37分長回し”という驚異の撮影について「いくつテイクを重ねた?」と問うと、上田監督は「6回」と回答。「ゾンビメイクが間に合わない」「誤ってカメラが止まってしまった」など数々のトラブルに見舞われたようで、劇中に登場する組体操は「撮影当日に初めて成功した」とのこと。絶妙な話術で数々の裏話を引き出し、フォトセッション時にも完璧な仕切りを見せていた笠井氏。「今日から新たな一歩。(作品を見て)“感染”していただいた方は、他にも“感染者”を出していただきたいです」と上田監督が締めの挨拶を述べると、「舞台挨拶ではよくCM振りをするんです。今日は監督が『カメラを』と言ったら、全員で『止めるな!』と言いましょう!」と提案し、客席を沸かせていた。
フォトギャラリー
Amazonで関連商品を見る
関連ニュース





【横浜フランス映画祭2025】ミシェル・アザナビシウス監督が語る、初のアニメーション映画制作秘話 ジャン=ルイ・トランティニャンがナレーションで最後の仕事
2025年3月24日 11:00
