「ザ・クロウ」がまた頓挫 クランクイン5週前に主演俳優&監督が降板
2018年6月19日 20:00

[映画.com ニュース] 米ソニー・ピクチャーズが世界配給権を獲得したことでようやく本格始動した、カルト映画「クロウ 飛翔伝説」のリブート版となる新作「ザ・クロウ・リボーン(原題)」が、またしても壁にぶち当たった。
ジェームズ・オバー氏のグラフィックノベル「ザ・クロウ」を原作とした1994年のオリジナル版は、死の淵からよみがえったダークヒーロー、エリックの復しゅう劇を描く「クロウ」シリーズの第1作。主演したブランドン・リーさんの遺作としても知られる。
オリジナル版のプロデューサーであるエドワード・R・プレスマンが、原作グラフィックノベルのより忠実な映画化を目指して数年前から温めてきた同企画だが、当初製作元となるはずだった米レラティビティ・メディアが2016年に倒産。その後、「バイオハザード」シリーズの製作を手がけてきたサミュエル・ハディダ率いるデイビス・フィルムズが権利を獲得し、ハイランド・フィルム・グループとタッグを組んで企画を引き継いだものの、監督や主演が決まっては降板するなどなかなか進展が見られず、一度は棚上げの危機にさえ面していた。
しかし昨年9月、ソニーが世界配給権を獲得すると同時に、全米公開日を2019年10月11日と発表。以前より候補に挙がっていたホラー映画「ザ・ハロウ 侵蝕」の新鋭コリン・ハーディ監督のメガホンのもと、DCコミックスの人気ヒーロー、アクアマン役でブレイクを果たしたジェイソン・モモアを主演に迎え、5週間後にハンガリーのブタペストで撮影を開始するところまでこぎつけていた。ところがこの土壇場で、主演のモモアと監督のハーディが揃って正式に降板を宣言し、事態は一転。米Deadlineによれば、両者がクラインクイン直前での離脱を決意したのは、金銭面とクリエイティブ面での相違でハディダと対立したソニーが、プロジェクトから全面的に手を引く意向を示したのが原因だという。
度重なる不運に見舞われてきた「ザ・クロウ・リボーン」。はたして窮地からの“リボーン(再起)”はあるのか、今後の進捗に注目が集まる。
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