舘ひろし、今井美樹の19年ぶり映画主題歌に感激「しばらく元気に生きていける」

ホラーの名手・中田秀夫監督がハートフルコメディに初挑戦し、定年を迎え趣味なし、夢なし、我が家に居場所なしとなったサラリーマンの悲喜を描く。舘と今井は、意外にもこの日が初対面。今井のアルバム発売を記念し、舘が花束を手渡すひと幕もあった。

今作で約19年ぶりに映画主題歌を担当した今井。作詞・作曲は夫・布袋寅泰が手がけており、舘は「布袋くんがつくってくれた今井さんの曲で、映画がすごく締まった。曲があって、この映画は完成した」と感服の様子だ。「最近、年をとりましてね。絨毯でつまずいたり、物を落とす回数が多くなってきた」と切り出したうえで、「この映画で、今井さんに『あなたはあなたのままでいい』と言われ、このままでいいかなと思った。これから僕、しばらく元気に生きていける気がします」と手放しで称賛していた。

また今井は、隣に座る舘に対し「オーラが違うってこういうこと。今でもとても不思議です。現実感がなく、緊張して横を見られないです」と苦笑い。舘は「花をお渡ししたとき、そのまま抱きつこうかと思った。でも、それをやったらセクハラ問題になる（笑）。布袋くんのことも考え、こらえるのが大変でした」と冗談を飛ばし、これに今井は「さりげないジョークが大人の男性でかっこいい。本当に舘さん、かっこいい」とほれぼれと明かしていた。

さらに今井は、舘が“キャリア史上最もダサい”役どころに扮した今作を「舘さん主演で、内館牧子さん原作。脚本をいただいて、これは面白いに違いないと思った」と語る。本編の出来栄えについて「台本で読んでいたよりもずっと、心に深く、多くの感動をもらた」といい、「人生は一生懸命生きていても、誰かに笑われてしまうようなコメディがいっぱい。一生懸命な舘さんが、とてもユーモラスでした。でも人としてもともとかっこいい部分が、舘さんと主人公は一致しているから、リアリティのあるお話に仕上がっていてとても感動しました。ラストシーン後に自分の声が流れた時に、『この作品に参加させてもらってよかった』と思いました」と述べていた。

「終わった人」は、6月9日から全国で公開。