板尾創路&「2丁拳銃」川谷修士、「火花」撮影現場での号泣秘話を告白
2018年4月20日 21:00
[映画.com ニュース] 又吉直樹の芥川賞受賞作を菅田将暉と桐谷健太のダブル主演で映画化した「火花」が4月20日、開催中の「島ぜんぶでおーきな祭 第10回沖縄国際映画祭」で上映された。メガホンをとった板尾創路監督とお笑いコンビ「2丁拳銃」の川谷修士と小堀裕之、「相席スタート」の山崎ケイと山添寛、ゆりやんレトリィバァ、MCとして「バッファロー吾郎」の竹若元博が舞台挨拶に出席し、生オーディオコメンタリーに挑んだ。
映画は、漫才の世界で結果を出せず底辺でくすぶるお笑いコンビ「スパークス」の徳永(菅田)と、自らの笑いに強い信念を持つ先輩芸人・神谷(桐谷)が出会い、才能と葛藤しながら歩み続けた10年間の軌跡を紡ぐ青春物語。徳永の相方・山下を川谷が演じた。
川谷が、菅田とのコンビ結成について「最高でしたね」と満面の笑みで述壊すると、隣で聞いていた小堀は「菅田くんは偽ものですからね、相方としては」と、“本物の相方”として対抗。川谷はすぐさま「こんな悲しい事実はないですよ!」と嘆き、会場の笑いを誘っていた。
上映中には、板尾監督が劇中で最初に登場する「スパークス」の漫才をあえて下手にしたことや、小道具のテレビから聞こえてくる声は自らの声であること、「スパークス」の最後の漫才では、菅田と川谷は2人でリハーサルすることなく1度きりの本番に挑んだことなど、撮影秘話を語った。
上映後、会場からはあたたかな拍手が沸き起こり、ゲスト陣もニッコリ。MCの竹若は、「ストーリーも又吉くんの優しさというか、辞めていった人にも讃歌を送るところもすごくいい話」と感慨深げに話し、ゆりやんは「芸歴まだ6年目なんですけど、感情移入させていただきました。ネタ見せのシーンとか全部、ほんまにあるなと思って非常に感動しました」と若手芸人ならではの苦労をにじませた。
川谷は、自身のクランクアップシーンとなった「スパークス」最後の漫才の撮影直前に、板尾監督がサプライズで川谷の妻からの手紙を届けてくれたと明かし、「めちゃめちゃ泣いてもうたんです。そこで感動して気持ちがすっきりしてもうて。本番中泣かれへんかった(笑)」と苦笑い。しかし、板尾監督は「あれで結果良かった」といい、「実は修二の嫁さんに俺も手紙もろててん」と告白。「家帰って読んだら、ボロボロ泣いてもうた(笑)。小堀のことも書いてあって、『2丁拳銃』のこと大好きやねんなと思った」と振り返った。
また板尾監督は、菅田の俳優としてのスキルにも触れ、「限られた時間のなかでセリフと感情の刻み方が天才的。持って生まれたものなんでしょうね。異常なくらいの体質。アドリブもいれてくるし、こっちのアドバイスにも対応して。無心でやっているなかに冷静さもあるし、ちゃんと笑わせて、お客さんさん泣かして。演技なのかなんなのか……」と手放しで絶賛していた。
「島ぜんぶでおーきな祭 第10回沖縄国際映画祭」は、4月22日まで開催。
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