山田洋次監督、初舞台化「母と暮せば」に期待「繰り返し上演されるものに」
2018年4月16日 15:30
「母と暮せば」は、山田監督が故井上ひさし氏の遺志を継ぎ、代表作「父と暮せば」の対になる作品として平松恵美子さんと共同で脚本を執筆。吉永小百合が母親、「嵐」の二宮和也が長崎の原爆で亡くなった息子を演じ、戦後70年記念作品として公開された。
山田監督は、「こまつ座さんから頼まれた時には驚いたが、ゆだねられたからには僕が作らなきゃいけないと勇んで引き受けた。吉永小百合さんも二つ返事で引き受けてくれた」と当時を振り返る。「父と暮せば」、沖縄を舞台にした「木の上の軍隊」と合わせ「戦後“命”の三部作」と命名したのも山田監督だ。
舞台は畑澤聖悟氏が戯曲、栗山民也氏が演出を手掛け、富田靖子と松下洸平の2人芝居となり、監修を務める山田監督は「大変なチャレンジだと思った」と素直な心情を吐露。それでも、「井上さんに負けない本を書く、優れた作家だからかなり安心している。井上さんとも僕とも違うものを作って、繰り返し上演されるものになればうれしい」と期待を寄せた。
公演は10月に東京・新宿の紀伊國屋ホールでスタートし、12月まで全国各地を巡演する。また、上演回数が500回を超える「父と暮せば」も山崎一、伊勢佳世の新キャストで6月5~17日に六本木の俳優座劇場で上演される。
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