大杉漣さん最後の主演映画「教誨師」10月6日公開
2018年3月15日 12:00
大杉さんが演じるのは「受刑者に対して道徳心の育成・心の救済につとめ、彼らが改心できるよう導く」教誨師(きょうかいし)の役で、独房で孤独に暮らす6人の死刑囚と対話する主人公の佐伯に扮し、その苦悩や葛藤を描き出す。共演は烏丸せつこ、五頭岳夫、小川登、古舘寛治、光石研、玉置玲央ら。監督は、「休暇」「アブラクサスの祭」の佐向大。ほぼ教誨室での会話劇で、役者たちの緊張感溢れる演技の応酬から、人間の本質を浮かび上がらせる。
また、大杉さんは同作のエグゼクティブプロデューサーも務めている。佐向監督は、「3年前、小さな喫茶店で、この企画を一番最初に話したのが大杉さんでした。『いいね、やろうよ』。その一言をきっかけにこの作品が生まれました。私にとって主演俳優以上の存在だった大杉さんの訃報を前に、全く心の整理がついていません。ただこれだけは言えるのは、人生は限りがある。だからこそ、かけがえのない時間を、かけがえのない仲間とともに、どんなお仕事でも遊びでも手を抜かず、一瞬一瞬を精いっぱい全力でやられていた方だったのではないか。あの優しさ、包容力、エネルギーはそんなところからきていたのではないか。今はそんな気がしています。この作品で大杉漣という役者の凄みを改めて目の当たりにしました。おそらく皆さんも同じ思いを抱くのではないかと思います」と大杉さんとの思い出を語っている。
映画「教誨師」は10月6日より東京・有楽町スバル座ほか全国で順次公開。
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