大泉洋「映画ドラえもん」新作に疑問呈す「今回、子どもは楽しめます?」
2018年2月19日 20:00
[映画.com ニュース] 国民的アニメ「ドラえもん」の長編劇場版第38作「映画ドラえもん のび太の宝島」の“大人だけの先行試写会”が2月19日、都内で行われ、ゲスト声優の大泉洋、お笑いコンビ「サバンナ」の高橋茂雄、脚本の川村元気氏が舞台挨拶に出席した。
「君の名は。」「バケモノの子」などのプロデューサーとして知られる川村が脚本を執筆し、テレビ版の演出を多く手がけた今井一暁が監督。幻の財宝が眠る宝島をテーマに、のび太たちが王道の冒険物語を繰り広げる。大泉は悪役である海賊船の船長キャプテン・シルバー役、高橋は海賊団の一員・トマト役を務めている。
所属事務所ではなく、愛娘と話し合って出演を決めたという大泉は「今までドラえもん映画を見てこなかった」と告白。映画シリーズ初鑑賞だったそうだが、「ま~、シルバーが良い。これは泣ける。映画『青天の霹靂』でお世話になった川村くん、この男が脚本を書いたと思うと、感動させられるのは悔しいな、くそうと思いながら、感動しました」と感服の様子だった。
これを受け、シリーズ史上初の2年連続ゲスト声優を務めた大ファン・高橋も「台本を頂いたときから滅茶苦茶おもろいぞ、というのがわかった」と同調し、「ドラえもん役の水田わさびさんとお会いしたときに、『今年の映画、ヤバないですか?』と聞いたら『今年すごい!』と。間違いなく本当に面白い作品に関われてよかった」と興奮の面持ち。「親の世代にも楽しめるドラえもんを」と依頼されたという川村は、「一番尊敬する作家が藤子・F・不二雄さん。本当に大好きな『ドラえもん』で失敗したら死んでしまうと、震えながら書いていた」と吐露し、「脚本の段階で星野源さんの主題歌は決まっていなかった。星野さんの歌が入ると、勝手に想像して書いていた」と振り返ると、大泉は「源ちゃんの歌が素晴らしいんだ、これが。それで泣くんだ。あの子はいい仕事をする」と膝を打っていた。
一方で大泉が「今回の作品は大人が楽しめる。でも、子どもは楽しめますかね?」と疑問を呈すると、川村は「やめろやめろ! 何言ってんの、このおじさん」と大慌て。大泉は意に介さず「子どもは見に来なくて良いのでは?」と続けたが、「あのダメなのび太くんが! あんなにも変わって! あの勇気と言いましょうか、そこに泣けますね」と声を張り上げ、「のび太くんがね、あれはどうなんですか、どこまでが目なんですか? メガネのなか全部白いですが、そのなかの目がブワッと潤んでくる、泣き方が良いんですよ。(今作で)ドラえもんを助けるために、とんでもないことするでしょ。僕が『死ぬぞ』とセリフを言いますが、まさにそんなことを彼、するから。のび太くん以上に勇気がある人は、世界にいない。一番尊敬する。金メダリスト」と熱弁をふるっていた。
「映画ドラえもん のび太の宝島」は、3月3日から全国で公開。
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