イーストウッド監督「15時17分、パリ行き」ポスター公開!映画化に踏み切った理由も告白
2018年2月3日 10:00
[映画.com ニュース] 「アメリカン・スナイパー」「ハドソン川の奇跡」を手がけたクリント・イーストウッド監督の最新作「15時17分、パリ行き」の日本版ポスターが、公開された。
2015年に起こったタリス銃乱射事件を題材に、実際の事件に巻き込まれた人物を“本人役”としてキャスティングした作品。554人の乗客が乗るアムステルダム発パリ行きの高速鉄道タリス車内で、武装したイスラム過激派の男が自動小銃を発砲。たまたま乗り合わせていた幼なじみの若者3人が、テロリストに立ち向かっていく。第90回アカデミー賞脚色賞にノミネートされた「LOGAN ローガン」でアシスタントを務めた新人脚本家ドロシー・ブリスカルが、脚本を担当した。上映時間は、イーストウッド監督史上最短となる94分となる。
ポスターでは、駅で電車に乗り込もうとする幼なじみ3人の後ろ姿がモノクロで切り取られており、これから彼らの身に起こる壮絶な事件を予感させる。同時に、画面の奥には光が描かれており、“希望”を象徴しているようにも映る。
本作の映画化は、16年にイーストウッド監督が、米スパイクテレビ主催のイベントで3人に“英雄賞”を贈る役目をオファーされたことから動き出したという。その場で、3人が事件を書籍化しようと考えていると知ったイーストウッド監督は、「私にも本を見せてほしい。何が起こるかなんてわからないからね」と伝え、その後完成した本を読んだ上で、映画化を決意したという。
最大の見せ場となる3人とテロリストが対じする列車内のシーンは、限られた条件下、緊張感が漂う中で撮影されたという。イーストウッド監督は、「窮屈な場所での撮影を成功させるためにかけたエネルギーは、映画の中にちゃんと存在しているはずだ。フィルムは再装填する余分な時間がかかるから、デジタルで撮影する必要があった。私はその時間も惜しかったんだ。常に準備し、まるでニュース映像のような撮影だった。チャンスは1度きりだった」と回想している。
「15時17分、パリ行き」は、3月1日から全国公開。