阿部寛、8年続いた「新参者」完結に感無量 相棒・溝端淳平の熱い涙にガッチリ抱擁
2018年1月27日 13:46
[映画.com ニュース] 東野圭吾氏による人気ミステリー小説「新参者」シリーズの映画化第2弾で、完結編となる「祈りの幕が下りる時」が1月27日、全国335スクリーンで公開初日を迎え、主演の阿部寛をはじめ共演の松嶋菜々子、溝端淳平、田中麗奈、主題歌を務めたJUJU、メガホンをとった福澤克雄監督が東京・TOHOシネマズスカラ座での舞台挨拶に出席した。
刑事・加賀恭一郎(阿部)が女性演出家・浅居博美(松嶋)と出会ったことをきっかけに、シリーズ史上最大の事件に挑む姿を描く。2010年の連続ドラマから足掛け8年、「新参者」に身を投じてきた阿部は「自分のなかでもしっかり完結できた作品になった」と胸を張り、「8年やらせていただいたのは、皆さんが愛してくださったおかげ。まっすぐな芝居はあまりやったことがなかった自分の軸になって、いろんな役への成長になった。松嶋さんたちも参加してくれて、最後にふさわしい作品になったと思いますので、感無量です」と感謝しきり。そして「これで最後。非常に寂しい思いがありますが、あとは東野さんが書くかどうかですね」と、続編への期待を込めた。
物語のキーパーソンに扮した松嶋も、「大変ファンだった作品。完結に少しでも力添えができればと頑張りました」と振り返り、「私も寂しいです。いち視聴者としても、東野先生に続編を書いてもらいたい」と同調。ドラマ版から参加してきた溝端は「阿部さんの隣でずっとお芝居ができる貴重な経験。こんな複雑な気持ちの初日は初めて。寂しいです」と惜別の胸中を吐露し、同じく田中も「(出演は)毎回本当に緊張して、心臓の音が聞こえるくらい。もっともっとご一緒したい欲があるまま、終わってしまいます。寂しいです」と明かした。
さらにこの日は、阿部をねぎらうサプライズ演出として、相棒ともいえる松宮脩平役の溝端が熱いメッセージを送った。「右も左も分からない僕を大きな器で包み込んでくれて、感謝しています。阿部さんが楽屋で休まれているのに、お芝居のことを聞きたくて戸を叩いて。本当に迷惑なことですが、阿部さんはしっかり僕の疑問に答えてくださった。8年もあると、僕の節目や悩みがあって、その度に短い言葉で導いてくれました」「そばで阿部さんを感じられなくなるのはとても寂しいですが、これからも指針としてずっと背中を追いかけていきたいです。またご一緒する時があれば、胸を貸してください」と涙ながらに語り、阿部とガッチリ抱擁を交わした。
続けて女性陣から花束を渡され、両手いっぱいに抱えた阿部は「これで引退します!」とジョークを飛ばし場内を沸かせる。「まさか、こういう展開が待っているとは」と声を震わせたが、「溝端くんが面と向かって言ってくれて、『こいつまた嘘ついているな』と思ったけど、目が本当に涙を浮かべている。感情で言ってくれているのがわかったけど、『でもまだ嘘ついているかな』と思って後ろ見たら、田中さんが涙している。ここは、そういうこと言っちゃいけないなと思った(笑)」と照れ隠し。それでも「(今作)最初の20分、溝端くんは加賀が出てくるまで力強く引っ張り、しっかりレール敷いてくれた。頼もしいと思った」と、感極まった様子で揺るがぬ信頼の気持ちを口にしていた。
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