「ユダヤ人を救った動物園」園長夫人は命の恩人!“当事者”が当時を回想
2017年12月14日 13:30

[映画.com ニュース] 第2次世界大戦中のポーランド・ワルシャワで、ナチスドイツから迫害を受けていたユダヤ人を動物園の檻(おり)にかくまい、300人の命を救った夫婦の実話を映画化した「ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命」が、12月15日から公開する。このほど、実際に夫婦に命を救われたという当事者が、当時を振り返った。
イスラエル在住、現在80歳のティロシュさんは、1943年・6歳のときに両親と妹の4人でゲットー(ユダヤ人が強制的に収容された居住地区)から抜け出し、ワルシャワ動物園へ逃げ込んだという。多くの動物は戦争初期にナチスドイツの爆撃によって殺されており、爆撃で焼けたケージと、藁(わら)や古いブランケットで眠る人々だけがいたそうだ。だが、ティロシュさんは「私たちにとってそこは聖域だった。なぜなら、(園長夫人の)アントニーナが母親のように面倒を見てくれて、信頼と安心感を与えてくれたから」と振り返る。
身の安全のために両親と別々の場所で過ごしていたティロシュさんは、動物園で過ごした3週間のうち、両親と会えたのは1度だけだった。そんな極限下において、アントニーナの存在が大きな支えとなったという。「この世に天使がいるなら、アントニーナはまさにそのような天使です! 幼かったあの日、私はそう思いました。年老いた今もなお……いや、一生その気持ちは変わりません。動物園にたどり着いたとき、ひどい恐怖に襲われていた私たちを、彼女はとても美しい心持ちで受け止めてくれました。今日に至るまで、私はその眼差しや、抱きしめてくれた感触を忘れません。あの瞬間、小さな男の子だった私は、もう大丈夫なんだと感じ、生き残ることができました」とアントニーナへの深い感謝を語った。
アントニーナの娘・テレサさん(73歳)は、「もしもドイツ兵に私の両親がやっていたことが知られていたら、両親や私たちはみんな殺されていた。私の両親は、素晴らしいことを成し遂げた、ごく普通の人なの。戦争後、父はよく言っていたわ。父と母は当然のことをしただけ。人は恐ろしい局面において、ちゃんとした姿勢を示さなければいけないんだ、とね」と明かしている。
映画では、「モリーズ・ゲーム(原題)」で、第75回ゴールデングローブ賞にノミネートされたジェシカ・チャステインが、園長夫人のアントニーナを演じ、ディズニーの実写版「ムーラン」が控えるニキ・カーロ監督がメガホンをとった。
「ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命」は、12月15日から全国公開。
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