「GODZILLA 怪獣惑星」宮野真守&花澤香菜、G・エドワーズ監督からの称賛に驚き
2017年11月18日 15:30

[映画.com ニュース]特撮怪獣映画の金字塔「ゴジラ」を初めてアニメ映画化した3部作の第1章「GODZILLA 怪獣惑星」の公開記念舞台挨拶が11月18日、東京・TOHOシネマズで行われ、声優キャストの宮野真守、花澤香菜、共同監督を務めた静野孔文と瀬下寛之、ストーリー原案・脚本の虚淵玄が出席した。
11月17日に全国159館で封切られた本作は、究極生物ゴジラと人類の因縁の対決を描く。2048年、巨大生物・怪獣やゴジラとの戦いに敗れた人類は、地球脱出計画を始動さ。中央政府管理下の人工知能で選ばれた人々は移民船で旅立つが、たどり着いた星は人類が生存可能な環境ではなく、移住を断念。だが帰還した地球は、既に2万年の時が経過しており、ゴジラを頂点とした生態系が支配する“怪獣惑星”と化していた。花澤は瀬下監督らをチラリと見て「(舞台挨拶前に)かっこいいおじ様たちがワクワクされていました(笑)」とほほ笑むと、1年半前に本作の企画を聞かされた時には「宇宙規模で描くゴジラがすごい楽しみでした。当時はゴジラに自分が関わっているという実感があまりなくて。今ようやく実感が湧いてきました」と胸中を吐露していた。
「肉づけが半端ないんですよ。科学的考察、皆さんが見ることのない膨大な情報量がすごいんです」と本作を評した宮野。「だからこそ、僕は1シーンごとの説得力があると思っています。嘘がない。この世界をつくってしまったというようなイメージ。相当な作業量と情熱、そして愛情がなければできないこと」と熱弁すると、虚淵氏はストーリーを構築するうえで「シン・ゴジラ」を意識したことを明かした。「多分『シン・ゴジラ』はこんな話になるんじゃないかという予想はつくっていて、そちらでやらなさそうなネタを拾っていって作品にしようとしたんです」と語っていた。
瀬下監督が重要視したのは、これまで「ゴジラ」シリーズにあまり触れてこなかった静野監督の“フラットな視点”。「最終決定は、静野さんに預けていましたね。僕らが超えられない『ゴジラ』の常識を超えてくれるんです。例えば『なんでゴジラって口から火をはくのか?』という疑問。それを指摘したのは、僕の認識では静野さんだけ(笑)。この人はすごいと思って、その後は静野さんが良いかどうかで全てを判断しました」と振り返ると、虚淵氏も「アニメでやる以上は、特撮のゴジラに来なかった人々に興味を抱かせるものにしなくてはいけなかった。ゴジラを知っている人間だけで盛り上がって作ってしまうと、その人々を置き去りにしてしまう恐れがあった。まずはネタを静野さんに見せていた」と述懐。知られざるエピソードに耳を傾けていた宮野は「ネタ見せする若手芸人みたい(笑)」と突っ込み、観客の笑いを誘っていた。
この日は、ハリウッドでリメイクされた実写映画「GODZILLA ゴジラ」のギャレス・エドワーズ監督からサプライズメッセージが届くひと幕も。「日本における私のお気に入りは2つ。ゴジラとアニメだ。これらがついに合体し、圧倒的なビジュアルを誇るアニメが誕生した」「ビジュアル的に息を呑むほど素晴らしいアニメ、こんなゴジラは今まで見たことがない」という激賞のコメントに、場内は拍手喝さい。花澤は目を輝かせて驚き、宮野は瀬下監督と熱い抱擁をかわしていた。
なお、第2章「GODZILLA 決戦機動増殖都市」は2018年5月に公開される。
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