山路ふみ子映画賞に「幼な子われらに生まれ」、田中麗奈の女優賞と2冠
2017年10月20日 10:00
[映画.com ニュース] 映画賞シーズンの先陣を切る「第41回山路ふみ子映画賞」の各賞が、10月20日までに決まった。作品賞に当たる山路ふみ子映画賞は、三島有紀子監督の「幼な子われらに生まれ」が受賞。同作では、主演の田中麗奈が同女優賞に輝き2冠となった。
女優の故山路ふみ子さんが残した、「親子で安心して見られ、人間味のある作品を何よりも基本に置いていただきたい」という言葉を踏まえ選考。「幼な子われらに生まれ」は、再婚同士の夫婦を軸に現代社会における家族のひとつの在り方を提示した三島監督の手腕が高い評価を受けた。
田中は1998年「がんばっていきまっしょい」で同新人女優賞を受賞しており、両賞授賞は2人目の快挙。新人女優賞には、「映画 夜空はいつでも最高密度の青空だ」の石橋静河が選ばれた。
同福祉賞は視力を失っていくカメラマンと音声ガイドを制作する女性の恋を軸に、音声ガイドや視覚障がい者の実状を描いた「光」の製作委員会、同功労賞は良質のエンタテインメント作品を輩出し続けるアルタミラピクチャーズにそれぞれ決まった。
また、これまでの映画界への貢献を称え女優の吉行和子、俳優の西田敏行に山路ふみ子文化財団特別賞が贈られる。
贈呈式は11月24日午後5時から、東京・新橋のヤクルトホールで開催される。