坂本龍一ドキュメンタリー「戦メリ」のテーマ曲が彩る予告編完成!
2017年9月21日 10:00

[映画.com ニュース] 日本を代表する音楽家・坂本龍一を追ったドキュメンタリー映画「Ryuichi Sakamoto: CODA」の予告編が、このほどお披露目された。坂本の“今”を切りとりつつ、彼が紡いだ繊細な音が“音楽”へと変化する瞬間をとらえている。
第74回べネチア国際映画祭アウト・オブ・コンペティション部門でワールドプレミア上映された本作は、2012年から5年間にわたり、坂本に密着取材を敢行。音楽グループ「イエロー・マジック・オーケストラ(YMO)」時代をはじめ、01年9月11日に米ニューヨークで起こった同時多発テロ、11年3月11日の東日本大震災を受けての活動、14年7月の中咽頭ガン罹患の公表などを振り返りながら、坂本の音楽的探求と変遷を真正面からとらえている。また、約8年ぶりのオリジナルアルバムの制作現場にも密着し、坂本の“過去の旅路”が、現在の作曲プロセスと交差していく。
坂本の代表作となった「戦場のメリークリスマス」のテーマ曲「Merry Christmas Mr.Lawrence」が流れる予告編では、津波をかぶった一台のピアノが映し出される。「見て見ぬふりをするのは、僕にはできないこと」と語る坂本にとって、そのピアノは音楽的変化のきっかけになった重要な存在だ。やがて、予期せぬガン告知を受けた後にこぼれた本音や闘病生活を活写し、森の中や自宅の庭、北極など様々な場所で音を集めて、それをひとつの“音楽”へと構築しようとする姿が確認できる。
また、79年にロサンゼルスで行われた「YMO」のライブ映像、ベルナルド・ベルトルッチ監督がメガホンをとった「ラストエンペラー」製作当時に坂本自身が撮影した秘蔵フィルムの一部も収録。「恥ずかしくないものを残していきたい」と思いの丈を述べる坂本が「全てをさらけ出した」という本作の魅力が存分に伝わる仕上がりだ。
「Ryuichi Sakamoto: CODA」は、11月4日から東京・角川シネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国で公開。
(C)2017 SKMTDOC, LLC
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