【キング・アーサー聖地巡礼その5】アーサー王の武勇伝を熟練ガイドに聞いてきた!
2017年6月14日 18:00

[映画.com ニュース] “イギリス最初のヒーロー”アーサー王の伝説を、「シャーロック・ホームズ」シリーズのガイ・リッチー監督が斬新な映像でつづった「キング・アーサー」。同作のロケ地と伝説ゆかりの地を巡る旅を4回にわたりレポートしてきましたが、今回がついに最終回です。何世紀も世界中で語り継がれる英雄だけど、正直日本人にはアーサー王のスゴさがピンと来ない。というわけで、本場イギリスの熟練ガイドに偉大なる王の武勇伝を聞いてきました!
映画は、スラム街育ちの青年が王座への道を駆け上がり、下剋上を果たす壮快なアクションエンタテインメント。王の息子でありながら、うらぶれたスラムでたくましく育った主人公アーサーを「パシフィック・リム」のチャーリー・ハナム、王位に執着する非道な暴君ヴォーティガンをジュード・ロウが演じています。

アーサー王伝説を追い続けること25年以上。北ウェールズの案内人ジョン・ウェイクさんは、今夏、アーサー王に関する3冊目の著書を出版する作家です。そんな有識者が教えてくれたのが、アーサー王が巨人を成敗したお話であります。
「その昔、リッタと呼ばれる巨人がブリテンの王たちを殺しては、そのヒゲを切り取って大きなマントをつくっていました。王たちは次々と倒れ、残るはアーサーだけ。リッタからの挑戦状に激高したアーサーは、敵のもとへ赴き、誰もかなわなかった恐ろしい巨人を討ち取ったのです。言い伝えでは、巨人のなきがらはスノードン山の頂上に葬られたと言われているんですよ」
つくり話だ!などという声が聞こえてきそうですが、神話っぽさもアーサー王伝説の魅力のひとつ。それに、こんな武勇伝が生まれるからには、きっと実際のアーサーも百人力だったはず(と思いたい)!
続いて、イングランドは湖水地方のペンリスで、アーサー王の円卓と信じられている土塁を案内してくれたジョナサン・ブッカーさんに質問。「アーサー王の強さがわかるエピソードを教えてください!」。すると、「12の戦いだね」と即答が返ってきました。
アーサー王が勝利した12の戦いについて最初に記した文献には、「最後の戦いで960人を倒した」と書かれているとか。この際、1000人斬りって言っちゃっいましょうよ。これほどの無敵ぶりなら偉大なる王といわれるのも当然でしょう。

実はアーサー役を演じたハナムは当初、主演候補者リストの上位10人にすら入っていなくて、「ガイから会いたくないとはっきり言われた」んだとか。「オーディションさえ受けさせないつもりか!? そんなの冗談じゃない!」と奮起したハナム、絶対に候補に入ってみせると言い張り、次々とライバルを蹴散らします。ついにリッチー監督は根負けして、ハナムの起用を決心。「その時点で、チャーリーがアーサーにふさわしくなると確信した」と白状しています。
はまり役とはこのこと。“戦力外通告”から主演の座を勝ち取るプロセスは、劇中のアーサーの成長さながら。スラムのガキからイングランドの王へとのし上がるサクセスストーリーと重なります。ハナムの下剋上伝説を頭の片隅に置きながら映画を見れば、きっと興奮度が倍増するはず!
見どころ満載だったロケ地&伝説ゆかりの地巡りのレポートは、これにて終了。アーサー王伝説の奥深さを知ると同時に、映画の壮大なスケール感を支えたウェールズの大自然に圧倒された旅でした。
「キング・アーサー」は、6月17日から全国公開。
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