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カンヌ映画祭パルムドールはスウェーデン映画の手に 河瀬直美監督「光」受賞ならず

2017年5月29日 14:00

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パルムドール受賞に感極まる リューベン・オストルンド監督
パルムドール受賞に感極まる リューベン・オストルンド監督
写真:ロイター/アフロ

[映画.com ニュース] 第70回カンヌ国際映画祭の閉幕を飾る授賞式が5月28日(現地時間)に開催され、最高賞のパルムドールにスウェーデン映画「The Square」が選ばれた。日本から参加した河瀬直美監督の「光」は、前日27日にキリスト教関連の団体から贈られるエキュメニカル審査員賞を受賞したが、コンペティション部門では無冠となった。

「The Square」は、「フレンチアルプスで起きたこと」で知られるリューベン・オストルンド監督の長編フィクション4作目。現代アートの世界に生きるヒップで奇妙な人々を辛辣なユーモアを込めて描いている。審査委員長のペドロ・アルモドバルは、「とてもコンテンポラリーな映画であり、すべてがポリティカリーインコレクト。とても面白くておぞましくて、イマジネーションにあふれ、多くの事柄が含まれた、もう一度見たいと思わせる作品」と評した。

下馬評でパルムドールの声が高かったのは、グランプリを受賞したロバン・カンピヨのフランス映画「Beats per Minute」のほうだ。こちらは1990年代初頭のエイズが猛威を振るった時期を舞台に、対エイズの活動家グループACT UPパリで闘う人々を描いた群像劇。

本作がグランプリに終わった理由を尋ねられたアルモドバルは、「わたしはこの映画が大好きだが、授賞は審査員の民主的な投票で決められる。ただ、多くの審査員たちが好きだったのは間違いない。カンピヨはこの時代に生きるヒーローたちを描いた」と、声を震わせながら語った。一方のカンピヨ監督は、「彼らは実際に病を抱え、闘って勝ち取っていくしか他に選択がなかった。わたしは彼らをとても尊敬しているし、こうして映画に描くことができたのがとてもうれしい」と語った。

俳優陣は、女優賞がファティ・アキンの「In The Fade」に主演したダイアン・クルーガー、男優賞がリン・ラムジーの「You Were Never Really Here」のホアキン・フェニックスが戴冠。ラムジー監督は自身も脚本賞を、「The Killing of The Sacred Deer」のヨルゴス・ランティモスと分け合った。

また「The Beguiled(原題)」のソフィア・コッポラに監督賞、「Loveless」のアンドレイ・ズバギンチェフに審査員賞が送られた。コッポラ以外はすべて現代社会の闇を描いた作品で、そう考えると今年は時代性を反映した暗い作品が多かったと言える。また今年特別に創設された70周年賞が、ランティモスとコッポラ作品の2つに主演したニコール・キッドマンに贈られた。(佐藤久理子)

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