末井昭「素敵なダイナマイトスキャンダル」映画化!柄本佑主演×冨永昌敬監督
2017年5月23日 05:00

[映画.com ニュース] 編集者で作家の末井昭氏が自身の半生を描いたエッセイ「素敵なダイナマイトスキャンダル」が、冨永昌敬監督のメガホンで映画化されることになり、主人公・末井昭を俳優・柄本佑が演じていることが明らかになった。
白夜書房の取締役編集局長を長らく務めたことでも知られる末井氏は、幼少期に実母が隣家の息子と不倫の末にダイナマイト心中するという衝撃の体験をする。高校卒業後に就職した工場を辞めると上京し、ひょんなことからエロ雑誌業界の世界に入る。やがて写真家・荒木経惟とのコンビで1980年代を席巻した伝説のエロ雑誌「ウィークエンド・スーパー」「写真時代」などの名編集長となっていく--。
末井氏は「5年前に冨永監督から、この本を映画化したいと言われました」と振り返る。そして、「僕は26歳のときにエロ雑誌の編集者になったのですが、それまで工場やら看板屋やらキャバレーやら、働き口がめまぐるしくかわっています。編集者になってからも雑誌が2回発禁になったり、不倫やら先物取引などで大変なことになったり、いろんなことが次々起こります。こんなややこしい話を映画にするのは大変だろうな、実現できないのではないか、もう5年も経っているしと思っていたところ、なんと映画化が決定したのです。しかも豪華キャスト、豪華スタッフで」と喜びのコメントを寄せている。
一方の柄本は、原作者を演じるというプレッシャーを抱きながらも、3~4月に行われた撮影を“完走”した。充実した現場だったようで、「楽しすぎて、楽しい事を楽しみ過ぎていてあまり記憶がない」と述懐。さらに、「末井昭さんの事はよくよく考えてみると夜中にCMで出ている和服姿のおじさんだったのですが、認識したのは初めてで、お会いした時、あっけらかんとした柔らかい人柄の中に鋭く人を見抜く『目』が存在していて、怖かったです。演出される冨永監督はずっと思考していて、ギラリと光る『目』は常に何かを企んでいます。セクシーで、不気味でした。この2つの『目』に睨まれながらの現場がすこぶる怖く、すこぶる楽しかったのです!」と胸中を明かしている。
なお、「機動戦士ガンダム サンダーボルト」のサントラなどを手がけている菊地成孔が音楽を担当する。菊地が冨永監督作の音楽を担当するのは、「パビリオン山椒魚」「パンドラの匣」に続き3度目となる。
また映画化決定にあたり、82年に刊行された同名原作が5月26日に4度目の復刊。さらに、末井氏の最新刊「ダイナマイト人生相談」「結婚」も同時発売される。「素敵なダイナマイトスキャンダル」は、2018年春に全国で公開。
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