アン・リー×ウィル・スミス、20年前に企画された幻の注目作でタッグか
2017年5月16日 15:00
[映画.com ニュース] オスカー監督のアン・リーが、20年前に企画されながらも製作が実現していないアクションスリラー「Gemini Man(原題)」のメガホンを検討していると、米ハリウッド・レポーターが報じた。また、主演としてウィル・スミスが交渉を始めているという。
ダーレン・レムケ原案の本作は、闇稼業からの引退を望む老熟した暗殺者が、25歳下でスキル的にも絶頂期の自分のクローンと戦う羽目になるというストーリー。1997年にウォルト・ディズニーがトニー・スコット監督作として準備していたが、製作には至らなかった。
主人公とクローンを同じ俳優が演じて説得力を持たせるためには、CGや特殊メイクなどの技術面が追いついていなかったことが原因で、長らく映画化は不可能と思われてきた。それでもプロデューサーや監督、脚本家たちからは魅力的な企画として注目を浴び続け、ブライアン・ヘルゲランド、カーティス・ハンソン、アンドリュー・ニコル、デビッド・ベニオフらが興味を示していた。一時は、メル・ギブソン主演の案もあったようだ。
20年前と比べて特殊効果の技術は進歩しており、「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」のブラッド・ピット、「トロン:レガシー」のジェフ・ブリッジス、「アントマン」のマイケル・ダグラス、「ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー」のキャリー・フィッシャー&ピーター・カッシングは劇中で若返りしている。しかし、これらはいずれも短い場面であり、全編通じてとなると予算面でもクリエイティブ面でもハードルが高くなりそうだ。
「Gemini Man」は2016年10月に米スカイダンス・プロダクションが映画化権を獲得。現在ジェリー・ブラッカイマーがプロデューサーとして準備を進めており、「グリーン・デスティニー」「ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日」などビジュアルエフェクトを使った秀作を手がけてきたリー監督に、メガホンを託したいと考えているようだ。
スミスは現在、ディズニーの実写版「アラジン(原題)」でランプの魔人ジーニーの声優の出演交渉も進めており、本作の契約を結ぶためにはスケジュール調整など話し合いが必要とみられる。
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