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永瀬正敏、小豆島で写真展「flow」開催 写真師だった亡き祖父への思いを吐露

2017年4月28日 20:10

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二十四の瞳映画村のギャラリーで 写真展flowを開催する永瀬正敏
二十四の瞳映画村のギャラリーで 写真展flowを開催する永瀬正敏

[映画.com ニュース] 「光」(監督・河瀬直美、5月27日公開)に主演する永瀬正敏が香川・小豆島の「二十四の瞳映画の村」に新設されたギャラリー「Gallery KUROgO」で写真展「flow」を開催することになり、オープンに先駆け、4月28日、同所で会見した。

同映画の村は、田中裕子版「二十四の瞳」のオープンセットを改築したもので、黒木瞳版、松下奈緒版の「二十四の瞳」や映画「八日目の蝉」など数多くのドラマやCMが撮影された。今年、開村30年の節目を迎えることから、ギャラリーを新設。その第1弾として、写真家として活躍する永瀬に写真展をオファーした。永瀬自身が企画を考える中、オープンのタイミングと「光」がちょうど重なったことから、劇中に登場する写真を集めた個展を開催することとなった。

「光」は盲目の危機にある弱視のカメラマン、中森雅哉と、バリアフリー映画の音声ガイドを務める美佐子(水崎綾女)の交流を描いたラブストーリー。永瀬は劇中に登場する写真集「flow」も自ら手がけた。これまで、宮崎アートセンター、青森県立美術館、台湾などで個展を開催してきたが、今回は雅哉の部屋に飾られた写真を中心に125点を展示。いずれも、自作から雅哉が撮ってもおかしくない作品を選んだという。

永瀬は「二十数年間、写真を撮ってきました。監督からは『自分の写真の方が思い入れがあるでしょう』と言われ、映画でも使っていただきました。今回の展示は“映画”という括りでまとめました。先に写真展で体感していただいてから、映画を見ていただいて、もう一度写真を見て頂けると、二重三重に楽しんでいただけると思います」と話した。

永瀬によれば、作品はジム・ジャームッシュ監督の「パターソン」(8月26日公開)で訪れた米ニューヨーク、「あん」で参加したカンヌ、ドーハのほか、「光」の中で実際に撮影した8点も含む。また、雅哉の自室を再現したコーナー、愛用の二眼カメラ「ローライフレックス」や盲目状態を体感するために着用していた特殊なゴーグルも展示。映画を見た後に、その世界観を広げるような仕掛けもある。

小豆島へは昨年7月、高松市美術館で開催された現代アーティストのヤノベケンジ氏とコラボした展覧会「ヤノベケンジ シネマタイズ」で訪れた。「ノスタルジックな町ですね。昭和を感じます。絵になるところが多い。次は映画の撮影で伺いたいです。お醤油、オリーブオイルで有名ですが、港によって、匂いが違う。食欲が湧いてくる町ですね」と永瀬。写真家として撮りたい被写体を聞かれると、「まずは人です。僕のおじいちゃんは写真師だったので…。戦後のゴタゴタでカメラを手放さないとならなくなって、写真を諦めたのですが、おじいちゃんが写真を続けていたら、僕も写真館の孫だったかもしれない。写真館といえば、ポートレート。おじいちゃんも人を撮っていたと思います。最近はおじいちゃんと一緒に写真を撮っている気がするんです。幽霊でも会いたい人ですね」と祖父への思いを吐露した。

写真展「flow」は4月29日から8月31日まで開催される。

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