リドリー・スコット次回作は石油王の孫誘拐事件 主演にナタリー・ポートマン希望
2017年4月11日 22:00
[映画.com ニュース] 「プロメテウス」の続編「エイリアン コヴェナント」がまもなく全米公開されるリドリー・スコット監督が、次回作として1970年代に起こったジョン・ポール・ゲティ3世誘拐事件を映画化することがわかった。米Deadlineによれば、タイトルは「All the Money in the World(原題)」で、スコット監督はナタリー・ポートマンに主演オファーを出しているという。
デビッド・スカルパが執筆し、ブラックリスト(製作前の優秀脚本リスト)に選出された本作は、富豪一族の放蕩息子ジョン・ポール・ゲティ3世が1973年、16歳のときに伊ローマで誘拐された事件を題材にしている。ゲティ3世の母ゲイル・ハリスは、息子の祖父で石油王のジョン・ポール・ゲティ・シニアに脅迫状で指示された身代金1700万ドルを払うよう懇願するが、祖父は支払えば14人いる他の孫たちにも同様の危険が及ぶことを理由に拒否。すると、犯人グループからゲティ3世の右耳と髪の一部が送りつけられた。祖父は税控除の最大限度額220万ドルのみ支払いに応じ、70万ドルをゲティ3世の父である息子ジョン・ポール・ゲティ・ジュニアに利子付きで貸して、計290万ドルで犯人と交渉を成立させ、ゲティ3世は約半年ぶりに家族の元に戻った。
ゲティ3世の母ハリスは夫と離婚しており、義父とは不仲だったと言われている。先週、アンジェリーナ・ジョリーがハリス役についてスコット監督と話し合いの機会を持ったが、スケジュールの都合により出演を見送った模様。代わりにスコット監督は現在、ハリス役にポートマンを希望している。もう1人の主要キャラクターであるジョン・ポール・ゲティ・シニア役はまだ決定していない。撮影はイタリアで5月にスタートの予定。
ポートマンは、ジョン・F・ケネディ大統領暗殺事件を、夫人ジャクリーン・ケネディの視点から描いた伝記ドラマ「ジャッキー ファーストレディ 最後の使命」で、アカデミー賞主演女優賞にノミネートされた。同作は3月31日から日本公開。スコット監督は「エイリアン コヴェナント」が5月19日から全米公開、9月日本公開される。また、製作総指揮を務める「ブレードランナー 2049」(ドゥニ・ビルヌーブ監督)が10月6日から全米公開、10月27日から日本公開。
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