25年ぶりに故郷を発見した張本人「LION」サルー・ブライアリー氏が初来日
2017年3月14日 17:00

[映画.com ニュース] 5歳で迷子になった男性が、Google Earthを駆使して25年ぶりに生まれ故郷を見つけ出した実話を映画化した「LION ライオン 25年目のただいま」のモデルで、原作書籍の著者であるサルー・ブライアリー氏が初来日を果たした。3月13日、都内で行われた試写会に来場。会場には人気子役の寺田心くんも駆けつけ、ブライアリー氏に花束を手渡した。
第89回アカデミー賞で6部門にノミネートされた実話ドラマ。インドの貧しい村で暮らす5歳の少年サルー(サニー・パワールくん)は、停車中の長距離列車で眠り込んでしまい、見知らぬ土地に運ばれてしまう。やがてオーストラリアの夫婦の養子となったサルーは、友人のアドバイスを受け、Google Earthで故郷を探し始める。
現在は養父母の住むオーストラリアのタスマニアに暮らすブライアリー氏は、自身の半生を描いた映画について「見る前は、恐らくあまり心動かされることはないだろうと思っていたのですが、5分、10分と進むごとに引き込まれ、事件にドキドキしている自分がいました。自分の身に起きたことを外側から見ているようで、当時を思い出しましたが、こうやって違う視点で見ることは必要なことでした。見終えて、自分はなんて幸運だったのかと家族への感謝を新たにしました」と感慨深げに語る。
映画ではサルーの旅路と共に世界の子どもたちが直面する貧困、虐待、搾取、人身売買といった様々な問題が描かれている。ブライアリー氏自身、自らが携わる養子縁組の支援活動に尽力しており、映画が伝えるメッセージの1つとして「養子縁組の門戸をより開いてほしい。家族を作るという選択が必ずしも血縁によるものだけではなく、選択する自由が広がることを望んでいます」と訴えた。
心くんはブライアリー氏に「迷子でいるときはどんな気持ちでしたか?」「お母さんと再会したときはすぐにわかりましたか?」などと質問。ブライアリー氏は「人間は強いから前に進もうとするし、宇宙の力が守ってくれているようだったよ」「最初は数秒必要だったけど、顔を見てお母さんだってわかったよ。すごく大切な瞬間でした」などと優しく解答。心くんは「この映画を見て、もっと世界中の友達のことを知りたいって思いました。僕に何ができるのか?と考えたら、知ることが大事だと思いましたし、多くの人にこの映画のことを知ってほしいです」と大人顔負けのコメントで訴え、会場は温かい拍手に包まれた。
「LION ライオン 25年目のただいま」は、「スラムドッグ$ミリオネア」のデブ・パテルが大人になったサルーを演じるほか、オスカー女優ニコール・キッドマンがサルーの育ての親スー、「キャロル」のルーニー・マーラがサルーの恋人ルーシーにそれぞれ扮する。4月7日から全国公開。
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