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主演は拘留中!? ワケあり俳優が出演の「逆徒」ゆうばり映画祭で上映

2017年3月3日 19:08

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行き場のない不良たちにスポットを当てた作品
行き場のない不良たちにスポットを当てた作品

[映画.com ニュース]昨年の「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」で「孤高の遠吠」がグランプリを受賞した小林勇貴監督が、賞金を製作費に充てて作り上げた新作「逆徒」を携えて凱旋。3月3日に上映され、小林監督らが舞台挨拶に登壇した。

孤高の遠吠」同様に、行き場のない不良たちにスポットを当てた本作。リンチで殺されたはずの青年が“逆徒”として蘇るという暴力描写満載の物語が展開する。

前作でも、監督の地元の不良が俳優として出演していることが話題となったが、本作でも同じやり方を踏襲。主演にクレジットされている牧野慶樹について問われると小林監督は「いま、麻布警察署にいて……」と冗談とも本気ともつかない口調で、逮捕拘留中であると語り、会場はどよめいた。

さらに撮影でも「原付を貸してもらうことになってて、電話したら『もうすぐ着きます……あ、ちょっと遅れるかもしれません』って返事があって、目の前を原付が走り抜けていったんです。『あれかな?』と思ったら、パトカーが追いかけていって『これは遅くなるな』と思った(笑)」と驚きのエピソードを披露し会場は笑いに包まれた。

なお、小林監督は間宮祥太朗を主演に迎え、福岡県で実際に起きた「大牟田4人殺害事件」を題材に製作した映画「全員死刑」で商業映画デビューを果たすことが発表されている。この日は、同作の西村喜廣プロデューサー、原作となったルポルタージュ「我が一家全員死刑」(コアマガジン刊行)を執筆した鈴木智彦も登壇し、予告編(ゆうばりバージョン)も初めて上映された。

原作者の鈴木は「逆徒」を「(暴力描写が)安心して見られる。修学旅行のノリ」とこき下ろし「次の映画(=「全員死刑」)は面白い。レベルが違う」と挑発的に語る。小林監督はこれに「『逆徒』も面白かったろうが! Twitterに『面白い』って書いてたじゃねーか! 原作者なら何言ってもいいのかよ!」と激昂していた。

すでに「全員死刑」の撮影も終わっているが、小林監督は主演の間宮を「最高!」と称賛。初の殺人シーンを前に間宮にあるヒントを与えたところ「ニヤッと笑ったんです」と明かし、出来栄えに自信をうかがわせた。西村プロデューサーは、昨年の映画祭での出会いが縁で一緒に映画を作ることになった小林監督について「いろんな“運”を持っている男」と語ったが、これに小林は「そうなんです。偶然、キャストから外した人が捕まったりして……」とワルノリして、危険なエピソードをポロリ。会場は再び笑いに包まれていた。

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