「ドクター・ストレンジ」主演カンバーバッチが解き明かすヒーロー論
2017年1月20日 12:00

[映画.com ニュース] 次々と新たなヒーローをスクリーンに送り出してきたマーベル・スタジオ。新作「ドクター・ストレンジ」では、ニューヨークの天才外科医が、時空間を操る魔術師へと変ぼうする。「SHERLOCK シャーロック」の名探偵役で世界的ブレイクを果たし、「イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密」の天才数学者役でオスカー候補になったベネディクト・カンバーバッチが、異色のヒーローについて語った。
主人公のスティーブン・ストレンジは、「高速が出せる自動車が好きで、面白いジョークが言えて、音楽も詳しいし、聡明だし、仕事ができる」一方で、同じ病院で働く元恋人クリスティーンが真剣な恋愛に発展しないことを理解しているように、「全部が自分のことでないと気がすまないくらいエゴイスティックな人間」でもある。カンバーバッチはマーベルヒーローたちの性格について「スターク(アイアンマン)もそうだけど、ソーなんか神様だからそりゃ傲慢だよね。ストレンジも含め決して謙虚な連中ではないけど、好感が持てる」と分析。「登場したとたんに観客の気持ちが離れてしまうようなキャラクターだったら、その後どんなことが起こっても観客たちは物語についてきてくれない。だから、そういう意味でも好感をもってもらうというのは僕たちにとって大切だった」と演じるうえでのポイントを明かす。
声の表現に関して並々ならぬ情熱を持っていることで知られるが、「ストレンジの場合は、肉体的な演技を求められるのが大きな挑戦だった」という。「健康的で物質主義な男が大きな事故に遭い、負傷した身体や機能を失った両手をいかに再生するのか。1ミリ単位の洗練された技術を持つ外科医が、新しい魔術の世界で魔術の力とあわせて身体も物理的に使って戦うという肉体的な変化を演じるのは挑戦だったけれど、楽しくもあった」。
(C)2016 Marvel. All Rights Reserved.さらに、スタントの大部分も自らこなした。メガホンをとったスコット・デリクソン監督は香港での記者会見で、「俳優が自らスタントをやる場合、肉体的にものすごい負荷がかかる」と前置きし、「完璧に信頼のおける俳優だったから、撮影が進めば進むほどスタントがうまくなっていった。この映画ではベネディクトは間違いなくアクションスターだ」と称賛した。
デリクソン監督の太鼓判に「やったね」とガッツポーズを決めたカンバーバッチだが、「殴られる場面が結構多くて、みんながちょっと疲れていてうっかり殴られてしまったのが結構大変だったかな」と吐露。それでも「飛ぶ作業はすごく楽しかった。『スパイダーマン』シリーズに関わっていたスタントマンが、『君はスパイディよりも飛んでいたよ』と言ってくれたんだ」とまんざらでもない様子だ。さらには、当初スタントマンが演じるはずだった、武術の型のような動作を大勢で行うロングショットも自らやりとげたことで、「アクションスターってだけじゃなく、ダンサーとしてもイケてるってことだね」と胸を張る。
すでに2018年公開の「アベンジャーズ インフィニティ・ウォー(原題)」と、翌19年公開の続編にも出演が決定しており、「とてもワクワクしているよ」とにっこり。そして、ヒーローたちが集結したアベンジャーズの中でも中心的な役割を果たすドクター・ストレンジがヒーローである理由をこう語った。
「かつての生活に戻るチャンスを犠牲にするという事実だ。ストレンジは、もう一度外科医として働き、キャリアを継続する機会を与えられるが、魔術師の一員として我々の知る現実を守るため、他の次元からの脅威と戦うことを自分で決断する。自己犠牲の物語であり、人生の本当の意味やその代価を知りつつ決断を下す男の物語でもあるんだ」。
「ドクター・ストレンジ」は1月27日全国公開。
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