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松居大悟監督、蒼井優の存在感は「ケタが違う、バケモノ、ゴジラ的、規格外」

2016年10月30日 18:35

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太賀、葉山奨之、松居大悟監督
太賀、葉山奨之、松居大悟監督

[映画.com ニュース] 第29回東京国際映画祭のコンペティション部門に出品された蒼井優主演作「アズミ・ハルコは行方不明」が10月30日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで上映され、出演の太賀葉山奨之、メガホンをとった松居大悟監督が公式会見に臨んだ。

「ここは退屈迎えにきて」などで知られる作家・山内マリコ氏の同名小説を、「私たちのハァハァ」などの松居監督が映画化。突如姿を消した28歳・独身OLの安曇春子(蒼井)を軸に、現代社会に生きる女性像を浮き彫りにしていく。

松居監督は、蒼井の存在感について問われると「ケタが違う」と即答。続けて「バケモノ、ゴジラ的な存在、規格外」と言葉を並べ立て、そのインパクトの大きさを表現した。春子の失踪に大きく関与するグラフィティアーティスト・三橋学に扮した葉山は、「もともとすごくファンだった」と話したうえで、「蒼井さんと同一作品に出演できたことに、まずよかったなと。一般的な感覚で楽しませてもらいました」と満足げだった。

さらに今作は、時系列シャッフルの複雑な構造を有しているが、松居監督は「原作は時系列通りですが、(映像で)生身の人間が演じると“その場から消えてしまう”ことがすごく強くなる。『こういう理由があって行方不明になったのね』と見えてほしくなく、行方不明になることの理屈を感じてほしくなかった」と意図を説明。「エピソードを短冊のように切って、脚本で15回、編集でも15回、計30回ほど時系列をいじっていました」といい、「見る方が戸惑ったり、混乱したりということすらも、あっていいと思っています。逆に、こちらが観客に感じてほしいことを提示してはいけないとも思いました。理解しようとスクリーンに向かい(座席から)背中を離すような、そんな映画体験をしてほしい」とメッセージを託した。

「松居監督とは4作品ほどやっている」という太賀は「(今作を見て)松居さんについてきて本当に良かったと思いました。渾身の一作です。もちろん、これからも一緒にやっていきたい」と語っていた。

アズミ・ハルコは行方不明」は、12月3日から東京・新宿武蔵野館ほか全国で公開。なお第29回東京国際映画祭は、11月3日まで開催。

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