「第17回東京フィルメックス」ラインナップ決定、コンペは6割が新人のフレッシュな顔ぶれ
2016年10月6日 17:00

[映画.com ニュース] アジアの映像作家育成に貢献している映画祭「第17回東京フィルメックス」のラインナップが10月6日、都内で発表された。
同映画祭の“常連”となった韓国のキム・ギドク監督の最新作「THE NET 網に囚われた男」をオープニング、香港のジョニー・トー監督が見いだした3人の若手監督による「大樹は風を招く」をクロージングにコンペティション10本、特別招待作品(クラシック含む)10本を選出。コンペは6作品が長編初監督というフレッシュな顔ぶれとなった。
林加奈子ディレクターは、「すごいなと思う順番に選んでいったらこうなった。それぞれの監督の考えで作った作品なので傾向はバラバラかもしれないが、全体を通して見るとつながりが見えてくるかもしれない」と説明。コンペの「オリーブの山」と「バーニング・バード」は作風が違うものの主婦が主人公であったり、「山」がついたタイトルが多いことなどを挙げ、観客それぞれの見方を楽しんでほしいと強調した。
日本映画では、2010年に「ふゆの獣」で最優秀作品賞を受賞した内田伸輝監督の新作「ぼくらの亡命」と、新人の庭月野議啓の「仁光の受難」がコンペ入り。特に「仁光の受難」は完成までに4年をかけた力作で、林氏は「自主映画で時代劇を作るのは大変なこと。とにかく映像がすごい」と期待を寄せた。
特別招待作品では、イランのモフセン・マフマルバフ監督の1990年の作品「ザーヤンデルードの夜」が注目。同年のイラン・ファジル映画祭で上映されたが、同国の検閲によりフイルムを没収された幻の作品で、市山尚三プログラミングディレクターは「どういう経緯かは分からないが、ロンドンで修復作業が行われ今年のベネチア国際映画祭で上映された。63分で、もともと100分だったもの切られたそうだが、それでもストーリーは分かるしマフマルバフの意図は伝わる」と語った。
「第17回東京フィルメックス」は11月19~27日、東京・有楽町朝日ホールをメイン会場に開催。コンペから最優秀作品賞、審査員特別賞、学生審査員賞が選ばれるほか、クロージング作品とクラシックを除く作品が対象となる観客賞が決まる。加えて全作品を対象に、映画レビューサービス「Filmarks」と提携した「Filmarks賞」が新設された。
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