イーストウッド監督、“ハドソン川の奇跡”を起こした張本人を訪問した理由とは?
2016年9月23日 10:00

[映画.com ニュース] 2009年1月15日に米ニューヨークで起こった航空機事故からの生還劇を描く「ハドソン川の奇跡」の特別映像が、公開された。クリント・イーストウッド監督や出演者のトム・ハンクスとアーロン・エッカート、製作陣や事故の当事者たちのインタビューに加え、メイキング映像や本編映像で構成されている。
乗客155人を乗せたUSエアウェイズ1549便が、ニューヨーク・マンハッタンの上空850メートルで突如制御不能に陥る。チェズレイ・“サリー”・サレンバーガー機長(ハンクス)は、ジェフ・スカイルズ副機長(エッカート)と共に機体をハドソン川に着水させて乗客全員の命を救うが、生還後に国家運輸安全委員会からの厳しい追及にさらされ、心身共に追いつめられていく。
関係者を本人役で出演させるなど、事実の再現にとことんこだわった本作だが、イーストウッド監督は「感動的な実話を忠実に再現することが大事だった。サリー本人に会って、彼の熱意に触れることが重要だと考えた」「7年前、現場で救助に当たった人に声をかけて映画に出演してもらった」とプランを明かす。映像ではサレンバーガー氏本人とイーストウッド監督が話し込む姿も収められており、サレンバーガー氏は「撮影前に監督が訪ねてきた。ストーリーの明確な構想を持ってね。(映画化は)心を動かされる体験だった。クリント(・イーストウッド)とトム(・ハンクス)、まさに夢のチームだ。傑作だよ」と作品のクオリティを手放しで称賛している。
ハンクスは「ニューヨークでは誰もが本作を撮っていることを知っていて、映画であの日を追体験できることを喜んでいた」と影響力の大きさを語りつつ「クリントでなければ撮れなかった映画だ。監督には脱帽だね。最高に面白い」と最敬礼。サリーの妻ローリーを演じたローラ・リニーも「クリントのおかげで、現場の雰囲気は最高だった。傑作ができると確信したわ」と全幅の信頼を寄せる。イーストウッド監督は、サリーの複雑な内面を演じきったハンクスを「有能でユーモアのあるトムと一緒に働けて光栄だ」と称えている。映像では、撮影風景をとらえたカットが多数収録されているほか、航空機が上空からハドソン川に降下していく緊迫感みなぎる本編映像なども確認できる。
「ハドソン川の奇跡」は、9月24日から全国公開。
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