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女優・のん、初主演アニメ完成に感慨 監督&原作者に絶賛され喜色満面

2016年9月9日 14:25

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舞台挨拶に立った、のん
舞台挨拶に立った、のん

[映画.com ニュース] 女優・のんが9月9日、都内で行われたアニメ映画「この世界の片隅に」の完成披露試写会に、片渕須直監督、原作者・こうの史代氏とともに出席。主人公・すずに声を吹き込んだのんは、花束を片渕監督に手渡し、「完成おめでとうございます。素晴らしい作品に参加させていただいて、すごく嬉しいです」と感慨深げな面持ちを浮かべた。

第13回文化庁メディア芸術祭優秀賞を受賞した同名漫画を、クラウドファンディングサービス「Makuake」での資金調達を経て映画化。第二次世界大戦下の広島・呉を舞台に、18歳の少女すずが幾度も空襲にあいながらも必死に日々を生き抜く姿と、やがて訪れる昭和20年の夏を描いた。

アニメ映画初主演を飾ったのんは、作品の感想を「どんな時でも、普通に暮らしていかなくてはいけなくて、戦争というものが生活に隣り合わせであるということを、今回の作品ですごく感じました。だからこそ、普段の生活が素晴らしく思える」と語る。初鑑賞時はこうの氏と片渕監督に挟まれていたそうで、「めちゃめちゃ緊張して、『すみません』とビクビクしていました」と恐縮そうに振り返った。

一方で、ヒロインとの共通点を問われ「ボーっとしていながらも、気の強いパワフルなところには共感します」とほほ笑み、「共感する部分から役を作れるように、頑張りました」と胸を張った。そんな様子に、片渕監督が「主人公はのんちゃんしか考えられなかった。そう思い原作本を送ったら、メールが来ました。プリントアウトしてサイフに入れています」と明かすと、のんは照れることしきりだった。

さらに片渕監督は、「アフレコ時に『すずはなぜこういう風に言うか?』など質問をたくさんしていただいた。質問をもらって作品の本質を捉え直せたし、それが最後に作り足したエンディングに反映されています」と称賛。こうの氏からも「のんちゃんの声で、すずの明るさや原作にはない素直さが表現されていた。とても良く出来ている」と絶賛され、のんは「監督にしつこく質問しすぎて、大丈夫かなと思っていたんですが、ありがとうございます」と満面の笑顔を見せていた。

そして最後に、のんは「普通の生活、生きるということに涙があふれてくる。すごく素敵な作品だと思います。ご家族で見ていただけると、大切なものを共感できると思います」と懸命にアピールしていた。「この世界の片隅に」は、11月12日からテアトル新宿ほか全国で公開。

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