DCトップも認めた!「マーゴット・ロビーは完璧なハーレイ・クイン」
2016年9月6日 10:00
[映画.com ニュース] バットマンやスーパーマンといったヒーローたちを擁するDCエンタテインメントで、チーフ・クリエイティブ・オフィサーを務めるジェフ・ジョンズ氏は、DCコミックスをもとにした映画やテレビシリーズ、ゲーム、玩具まで幅広いコンテンツを統括するトップだ。ワーナー・ブラザースが手がける「DCフィルムズ・ユニバース」の重要人物であるジョンズ氏が、米カリフォルニア州バーバンクの本社で映画.comのインタビューに応じ、自身が製作総指揮を務めた話題作「スーサイド・スクワッド」について語った。
ジョンズ氏のルーツは映画界にあり、「スーパーマン」で知られるリチャード・ドナー監督に師事していた頃に、副業でコミックの脚本家としても働き始めた。まもなく売れっ子のライターとして活躍するようになり、コミック界へと転向。映画とコミックの双方に精通したジョンズ氏は、「スーサイド・スクワッド」のデビッド・エアー監督をはじめ、DCフィルムズ・ユニバースでメガホンをとるフィルムメーカーたちと「クリエイティブな素晴らしい関係」を築いており、「象徴的で重要なキャラクターやレジェンドを見つける手助けをしている」と説明する。
DCといえばスーパーマンに代表される“スーパーヒーロー”のイメージが強いが、全米ランキング3週連続No.1ヒットを記録した「スーサイド・スクワッド」は悪役たちが主人公。バットマンらに捕えられた悪党たちが、減刑と引き換えに“自殺行為”に等しいミッションへの参加を余儀なくされ、世界の危機に立ち向かう。ジョンズ氏は、1987~92年にコミックで描かれた初代スーサイド・スクワッドでは、「すべての悪いやつらを集めて、ただの犯罪者以上の存在がいることを示した」と解説。さらに、「キャラクターたちのどこが素晴らしいかというと、予測不可能なことだ」と指摘し、「登場人物たちは悪いことも、良いこともできるから、どんな状況であれ行動が予測できないんだ」と魅力を語る。
そして、映画では“予測不可能な”キャラクターを演じたキャストたちにほれ込んだ様子。特に「マーゴット・ロビーは、完璧なハーレイ・クインだ。まさにハーレイ・クインそのものであり、ベストな方法であのキャラクターを褒めたたえ、演じきっているよ」と太鼓判を押す。さらに、「キャラクターたちがうまく翻訳され、役者たちが完璧に演じている」といい、「家族を愛してやまない殺し屋」のデッドショットに扮したウィル・スミスや、政府の人間ながら「一番の無法者」であるアマンダ・ウォーラーを演じたビオラ・デイビスに惜しみない賛辞を送った。
今作でアメリカのみならず日本でも一大センセーションを起こしているハーレイ・クインには、DCキャラクターについて知り尽くしているジョンズ氏さえも知らない秘密があった。バットマンの宿敵ジョーカーを全身全霊で愛し抜くハーレイは、93年放送のテレビアニメ「バットマン」でデビューして以降、コミックの紙面で縦横無尽に悪事の限りを尽くしてきた。だが、スーサイド・スクワッドの一員となったのは11年と日は浅い。当時、編集チームの中核として人気タイトルの脚本を担っていたジョンズ氏だが「誰が、なぜ、ハーレイをスーサイド・スクワッドに入れることにしたのかは、本にまつわる歴史の闇の中だ」と告白する。「多くのキャラクターが一時的にスーサイド・スクワッドに入ったように、ハーレイ・クインも6冊だけ登場するはずだった。だけど、みんなが気に入ったから、彼女はそのまま残ることになったんだ」。この英断がなかったら、バッドガールがスクリーンで大暴れする日はやってこなかったかもしれない。「誰が決めたにしても、いいアイデアだと思う。そうしてくれてよかったよ」。
「スーサイド・スクワッド」は9月10日から全国公開。