イランの巨匠アッバス・キアロスタミ監督が死去 スコセッシが追悼
2016年7月5日 12:00

[映画.com ニュース] イランの巨匠アッバス・キアロスタミ監督が、がんの治療のために滞在していた仏パリで死去した。享年76歳だった。
米ハリウッド・レポーター誌によれば、イランの地元紙が7月4日(現地時間)に訃報を報じたという。キアロスタミ監督は今年初めにイランで手術を受けており、先週、治療のため渡仏したようだ。
テヘラン生まれのキアロスタミ監督は、1960年代のイラン映画のニューウェーブをけん引。87年の監督作「友だちのうちはどこ?」で国際的に注目を集め、97年の「桜桃の味」でカンヌ国際映画祭の最高賞パルムドールに輝く。「風が吹くまま」(99)ではベネチア国際映画祭の審査員グランプリを受賞。初めて母国を離れイタリアで製作した「トスカーナの贋作」(10)では、主演の仏女優ジュリエット・ビノシュにカンヌ映画祭主演女優賞をもたらした。
日本で撮影した日仏合作「ライク・サムワン・イン・ラブ」(12)では、高梨臨、奥野匡、加瀬亮らを起用。同作が最後の長編監督作となった。自身の監督作だけでなく、愛弟子ジャファル・パナヒの初監督作「白い風船」(95)などで脚本を執筆した。また、アカデミー賞を主催する映画科学芸術アカデミーの新たな会員に、先週招待されたばかりだった。
10~15年来の親交があったというマーティン・スコセッシ監督は、「アッバス・キアロスタミが他界したという知らせを聞き、非常に悲しく、打ちのめされました」とハリウッド・レポーター誌に追悼コメントを寄せた。「もの静かで、上品で、穏やかで、明確な考えや鋭い観察力を持った特別な人間でした。私たちの道が時折交差することを、私はいつも喜ばしく思っていました。彼は真の紳士であり、真に素晴らしい芸術家でした」と偲んだ。
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