村上隆が描く「ゴジラ対エヴァンゲリオン」新ビジュアル披露!日本画タッチでにらみ合い
2016年6月29日 19:30
[映画.com ニュース] 庵野秀明が手がけた「シン・ゴジラ」と「新世紀エヴァンゲリオン」の2作品がコラボレーションした企画「ゴジラ対エヴァンゲリオン」の新ビジュアルが、このほどお披露目された。制作にあたったのは、世界的に活躍する現代アーティスト・村上隆氏。伝統的な日本絵画のタッチで、ゴジラとエヴァンゲリオン初号機がにらみ合う瞬間を切り取っている。
同企画は、東宝が約12年ぶりに製作したシリーズ最新作「シン・ゴジラ」の公開に向け始動した大型キャンペーン。これまで、「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」の監督を務め、「シン・ゴジラ」ではゴジラのイメージデザインを担当する前田真宏氏や、「怪獣絵師」と称されるイラストレーター・開田裕治氏が描いたイメージボードが披露されている。
また、日本のサブカルチャー史と美術史を接続し、二次元的な絵画空間を特徴とする「スーパーフラット」という概念を発明したことで知られる村上氏。2005年に米ニューヨークで行われたキュレーション展「Little Boy」は、同年の全米批評家連盟によるベスト・キュレーション賞に輝いたほか、08年には米「タイム」誌の「世界で最も影響力のある100人」に選出された。近年は映像分野でも精力的に活動し、「めめめのくらげ」で映画監督デビューを果たしている。
村上氏は「Little Boy」で「ゴジラ」「新世紀エヴァンゲリオン」を“戦後日本を代表する作品”として参照。同展のカタログのなかで、「ゴジラ」について「かつて日本人が生み出したキャラクターに、ゴジラほど恐ろしい形相の怪物はなかった。核の恐怖は日本人の創造性の領域にまで多大な影響をもたらしたのだ。これ以降、核の恐怖のイメージは日本のポップカルチャーの底流として流れ続けていく」と語り、「新世紀エヴァンゲリオン」について「ある意味で庵野の分身であるシンジを悩ませる『居場所探し』の問題は、現代日本の突破不全な難問である。ようやく戦争のトラウマを乗り越えたか、と思ったのも束の間、その先を自力で造り上げられぬジレンマの核を日本は今探している真っただ中なのである」と述べている。
「シン・ゴジラ」は、長谷川博己、竹野内豊、石原さとみら総勢328人のキャストが出演。7月29日から全国で公開される。なお本ビジュアルは、7月18日発売の電子マネー「nanaco」の券面や、さまざまなグッズ商品に使用される予定だ。
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