大泉洋&有村架純、世界を熱狂させた「アイアムアヒーロー」の苦悩・確信・可能性
2016年4月24日 08:00

[映画.com ニュース] 日本では珍しい本格的なジャンルムービー大作が誕生した。極限のパニック状態×恐怖の生命体×手加減なしのアクションが詰まった「アイアムアヒーロー」は、世界三大ファンタスティック映画祭を制覇という偉業を成し遂げ、米SXSWでも観客賞を受賞。劇中で命がけのサバイバルを繰り広げた大泉洋と有村架純が、世界の映画ファンを熱狂させた衝撃作を語った。(取材・文/編集部、写真/根田拓也)
(C)映画「アイアムアヒーロー」製作委員会 (C)花沢健吾/小学館主人公の心の支えとなる比呂美だが、歯のない赤ん坊ZQNにかまれ、人間に危害を加えない半ZQNになってしまう。「人間とZQNの半分半分の気持ちは、誰もZQNになったことがないから分からない」。手探り状態で演じなければならなかった有村は、「絶対、葛藤(かっとう)はあるわけじゃないですか。たとえば、その日1日、人間が勝っているのか、ZQNが勝っているのかっていう気分のムラもあるだろうし」と考察を披露する。これだけでも難役だが、さらにやっかいなことにセリフがほとんどなかった。「しゃべれないから表情で見せなきゃいけないけど、あんまり表情を作っちゃうと人間っぽくなっちゃうし、すごく難しかったです」。
半ZQN化した比呂美が無口になってしまうことは、有村にもうひとつ苦悩をもたらした。「韓国(ロケ)にいていいのかなって、すごく思ったんです。私がいることにちゃんと意味があるのかなって」。この告白に爆笑の大泉だが、「『英雄くんがいたら、大丈夫な気がする』ってZQNになる前に言った言葉をもう一回、回路がつながったかのようにおっしゃるシーンがすごく印象的だった」と助け舟。「難しかったんだろうなと思うけど、僕はすごくグッときたんですよね。やっぱりこの人を守って頑張らなきゃっていう思いになれた、いいシーンだったと思いますね」。
そして、キャスト・スタッフが精魂込めた本作は、世界三大ファンタスティック映画祭を制覇。ブリュッセル国際ファンタスティック映画祭で最高賞にあたるインターナショナルコンペティション部門ゴールデンレイブン賞に輝き、シッチェス・カタロニア国際映画祭、ポルト国際映画祭ではそれぞれ観客賞を含む2冠を達成。米オースティンで開催された映画・音楽・インタラクティブの祭典SXSWのミッドナイターズ部門でも観客賞を受賞した。「やっぱり映像の力がすごかったんじゃないですかね」と佐藤監督の手腕を称える大泉。公式上映に出席したポルト国際映画祭では「(賞を)とりたい!って思いがあった」ので、「とれるなんて思ってもみなかった」ブルーリボン賞の受賞とは違う喜びだったとじょう舌に拍車がかかる。ちなみに、どの映画祭でも英雄が初めて銃を撃つ場面は拍手喝采だそうで、「本当にすごいんだなって。この映画の力を思い知った感じね」と力を込めた。
「アイアムアヒーロー」は現在公開中。
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