佐藤浩市「64」で自身を鼓舞するため瑛太ら叱咤「潰すつもりで死ぬ気でかかってこい」
2016年4月18日 08:00

[映画.com ニュース] 俳優の佐藤浩市が4月17日、群馬・前橋市のベイシア文化ホールで行われた主演映画「64 ロクヨン 前編」「64 ロクヨン 後編」のトークショーに、原作者の横山秀夫氏とともに出席した。約1400人の女性からの喝さいを浴びて登場した佐藤が、今作への思いを語った。
横山氏の最高傑作と呼ばれる同名小説を、瀬々敬久監督のメガホンで実写化。元刑事の警察広報官・三上義信が、広報室と記者クラブ、警務部と刑事部の板挟みに喘ぎながら、未解決事件「ロクヨン」を模倣した新たな事件に対峙する姿を描く。三上役を演じきった佐藤は、「台本のない段階から参加させていただいて、思い入れというか、この数年間のなかでひときわ強いものがあります」としみじみと話した。
佐藤が横山作品の映像化に主演するのは、「逆転の夏」「クライマーズ・ハイ」(ともにドラマ)に続き3度目。原作の三上は“鬼瓦のような顔”などと形容される人相だが、横山氏は「佐藤さんが決まった時は、先住民のように小踊りしましたね。怖い顔をするとき、鬼瓦みたいなときがある。ぴったりだと思いました」とキャスティングの妙を称賛する。一方の佐藤は、「原作を読んでいる時には、“鬼瓦みたいな顔した警察官”だから俺には来ないだろうなと思っていた。すみません、冗談ですよ」とおどけてみせて観客を喜ばせた。
東洋新聞キャップ・秋川(瑛太)をはじめとする記者クラブと、三上ら広報室の抜き差しならない対立も、今作の見どころだ。クランクイン前日には、真正面からぶつかり合う瑛太や坂口健太郎ら後輩たちに対し、「俺を潰すつもりで死ぬ気でかかってこい。中途半端なものだったら無視するからな」と叱咤したという。その真意を「彼らを扇動することで、自分自身を鼓舞したかったんです」と告白し、「記者連中30人、60個の目から放たれるエネルギーは、やっぱり半端じゃないんです。そのエネルギーを全部跳ね返さないと、三上としても、前編の目玉になるシーンとしても成立しない」と熱弁した。
そんな佐藤の姿に、横山氏は「瀬々監督と佐藤さんの『64』をこうしたいという思いは、執念に近かった。原作と変わっている部分があって、『こう撮りたい』という要求はほとんど脅迫(笑)。いいから飲め、という感じで迫られましたね」と笑みを絶やさずに明かす。それでも「足かけ10年以上かけて書いた作品なので、そこまで真剣にぶつかっていただいて、本当に嬉しかったですね」といい、「どの作品をやっていただいても、とにかく感情の数を知っていて、深く理解している方だと尊敬しています。でなければ、あんなに素晴らしい演技はできない」と佐藤を激賞していた。
「64 ロクヨン 前編」は5月7日、「64 ロクヨン 後編」は6月11日に全国で公開。
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