「アイヒマン・ショー」アンソニー・ラパリア、“ブラックリストに10年載った”配役への思いを語る
2016年4月11日 17:30
[映画.com ニュース] 1961年4月11日からイスラエルのエルサレムで実際に行われた、ナチス親衛隊将校アドルフ・アイヒマンの裁判の舞台裏を描く「アイヒマン・ショー 歴史を映した男たち」に出演したアンソニー・ラパリアのインタビュー映像を、映画.comが独占入手した。
映画は、アメリカのテレビマンたちを主人公に、裁判の放映権を獲得したテレビ局のプロデューサー、ミルトン・フルックマン(マーティン・フリーマン)とドキュメンタリー監督のレオ・フルヴィッツ(ラパリア)らが、ホロコースト(大量虐殺)を推進した責任者でもあるアイヒマンが犯した罪を世界に伝えようと奔走する姿を描く。
スーザン・サランドンとトミー・リー・ジョーンズが共演した「依頼人(1994)」、ショーン・ペンが主演した「ギター弾きの恋」(99)などで存在感を発揮してきたラパリアは、「フルヴィッツは赤狩り(政府が共産党員および支持者を追放すること)にあい、(赤狩りを推進したジョセフ・マッカーシー上院議員の)ブラックリストに10年間載せられていたんだ」と役どころを解説する。
ラパリアはさらに、「フルヴィッツには信念があった。それが崇高な考えであれ見当違いであれ、どんな人間も人間性のかけらを持っているのだと。彼は裁判で、アイヒマンが良心の呵責(かしゃく)を見せる瞬間を待ち続けるんだ。だが、いくら待ってもその瞬間は訪れず、『それが裁判で1番重要なのに』という思いに取り付かれていく。1番重要なのは裁判で何が起こったのかを伝えることであるにもかかわらずにね」とフルヴィッツの複雑な心理状態について語る。
映像ではフルヴィッツやフルックマンたちが圧力に屈せず裁判放送を成し遂げていくさまを描いているが、「今やインターネットやテレビや映画で多くの情報が飛び込んでくる時代となったが、我々は何も考えずに映像を受け入れている。どうやって撮ったのか、特に実際の事件の場合はどんな政治力が働いたのかを」と警鐘を鳴らしている。
「アイヒマン・ショー 歴史を映した男たち」は、4月23日から全国公開。
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