イニャリトゥ監督、「レヴェナント」ディカプリオの演技は「監督人生で初めて見る素晴らしさ」
2016年2月19日 18:00

[映画.com ニュース] 第88回アカデミー賞で作品賞・監督賞・主演男優賞ほか最多12部門にノミネートされ、第69回英国アカデミー(BAFTA)賞でも最多5部門に輝くなど賞レースを席巻している「レヴェナント 蘇えりし者」の特別映像が公開された。アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督とキャスト陣のインタビューとメイキング映像で構成されている。
19世紀、アメリカ西部の未開拓地が舞台。狩猟中に熊に襲われて瀕死の重傷を負ったハンターのヒュー・グラス(レオナルド・ディカプリオ)は、グラスを足手まといに感じたメンバーの1人、ジョン・フィッツジェラルド(トム・ハーディ)に置き去りにされるだけでなく、息子の命までも奪われてしまう。復しゅうを心に誓ったグラスは、先住民族に追われながらも不屈の闘志で生き延びようとする。
オスカー監督のイニャリトゥ監督は、長回しを効果的に用いた作風で知られている。本作でも、冒頭の先住民族との戦闘シーンから長回しが見られ、見る者を作品世界に引きずり込む。イニャリトゥ監督は「カメラを90分回し続けて、複雑なシーンを作り上げた」と語り「本作を可能にしたのは、過酷な自然と俳優陣の気迫だ。何百人も俳優を動員し、まるで舞台のようだった。パワフルな俳優ばかりだった。奇跡の芸術と演技の神髄を見られて、この上なく幸せだった」と俳優陣を称えている。
悲願のオスカー獲得を目指すディカプリオについては、「レオは目だけで全てを語ることのできる俳優だ。わずかなセリフだけで、複雑に入り組んだ感情を同時に表現できる。彼の演技は、私の監督人生で初めて見る素晴らしさだった」と太鼓判を押す。
一方のディカプリオは、「インセプション」(2010)でも共演したハーディを「僕は彼の大ファンなんだ」と目を輝かせる。「彼ほど力強い俳優は、他にいない。キャラクターを作りこむ彼の集中力は、見ていて興奮するよ。本作の彼は過去最高だ」と最敬礼。「ダークナイト ライジング」(12)、「マッドマックス 怒りのデス・ロード」(15)で人気を不動のものとしたハーディもまた本作でアカデミー賞助演男優賞に初ノミネートを果たしており、ディカプリオとのダブル受賞にも期待がかかる。
「レヴェナント 蘇えりし者」は、4月22日から全国公開。
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