吉永小百合&二宮和也、「母と暮せば」ロケ地長崎に凱旋!サプライズ登場にファン歓喜
2015年12月11日 19:30
[映画.com ニュース] 女優の吉永小百合と俳優の二宮和也が12月9日、出演する山田洋次監督最新作「母と暮せば」のキャンペーンで、ロケ地となった長崎に凱旋。山田監督とともに、撮影に使用された長崎大学医学部の記念公会堂とユナイテッド・シネマ長崎で舞台挨拶を行った。
映画は、終戦から3年後の長崎に暮らす母・伸子(吉永)の前に、原爆で亡くしたはずの息子・浩二(二宮)の亡霊が現れたことから始まる、2人の奇妙で特別な時間を描く。長崎大学医学部の記念公会堂に集まった現役医学生らには、山田監督と二宮扮する浩次のモデルとなった長崎医科大学(現長崎大学医学部)学長の土山秀夫氏が登壇するイベントと告知されており、吉永と二宮がサプライズ登場すると、会場からは割れんばかりの歓声が沸き起こった。
吉永は「おじが長崎大学の医学部を1938年に卒業して、長崎でドクターをしていた」とつながりを明かし、「とても懐かしいところに帰ってきた気持ちです」と語った。一方の二宮は、「映画の中では皆さんの先輩」とおどけてみせ、「土山先生のような方からお話を聞けるのはとても有意義なこと」とこの機会に感謝した。
山田監督も、「土山先生の青春時代の話をたくさんうかがって、この映画の中にもずいぶん使わせて頂いた」と謝辞を述べた。さらに、「土山先生もとても美男子なんです。若い頃は二宮くんより格好良かったかもしれないね」といい、土山氏を照れさせていた。
ユナイテッド・シネマ長崎での舞台挨拶では、山田監督、吉永、二宮が今作の不思議な設定について語った。吉永は「生きていない人とお芝居するなんて初めてですし、なんだか不思議な楽しみがありました」とニッコリ。二宮が「現場が終わると毎回生き返ったような気がしていた。ちょっと舞台みたいな、貴重な特殊な作品」と撮影を振り返ると、山田監督は「誰もができる役ではない。彼の軽やかな感じがいいんです」と、二宮の演技に太鼓判を押していた。
「母と暮せば」は、作家・井上ひさし氏が、広島を舞台にした戯曲「父と暮せば」と対になる作品を、長崎を舞台に作りたいと願っていたことを知った山田監督が、松竹120周年記念映画として製作。吉永、二宮、黒木華、浅野忠信、加藤健一、子役の本田望結ちゃんらが共演したほか、音楽を坂本龍一が担当している。