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榎本ワールドが展開する「森のカフェ」は不思議なロマンティック・コメディ

2015年12月4日 11:00

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榎本憲男監督
榎本憲男監督

[映画.com ニュース][映画.com ニュース]「見えないほどの遠くの空を」(11)に続く榎本憲男監督の長編映画第2弾「森のカフェ」が12月12日より公開される。2012年の短編「何かが壁を越えてくる」は第25回東京国際映画祭「日本映画・ある視点部門」に正式招待され、小説も執筆し、日本大学芸術学部映画学科で非常勤講師も務めるなど、その豊富な映画知識にも裏づけされた才能が注目されている作家のひとり。最新作では映画表現の可能性を広げようとする “榎本ワールド”が展開されている。

森のカフェ」は、紅葉が美しい森の中で、論文が書けない若い哲学者が見知らぬ女性と出会い、ユーモアとコーヒーの香りを漂わせながら繰り広げられるロマンスを、哲学的なウィットを盛り込んで描いたコメディ。現代社会への批評的な鑑識をも兼ね備えた不思議な作品となっている。大学で教えている榎本監督自身の私小説的な要素が盛り込まれていると推測したが、「大学で教えているといっても年に数回だけですから」と前置きした後で、「毎回主人公は似ていると言われます。どこかに自分が反映されているとは思いますが、私小説的なところはありません」と断言した。

「シナリオを書く前は男と女が森で出会うことしか決めていなかったのですが、ヒロイン役の若井久美子さんが歌が得意だと知り、物語に盛り込んでいきました。コメディは一番技術がいるジャンルですが、ロマンティック・コメディを一度撮ってみたかったのです。自主映画でそれをやるのはちょっと“痛い”可能性があったのですが、制約を逆手にとって少し風変わりな若い哲学者を主人公に据えました」と明かす。来年「64 ロクヨン」(瀬々敬久監督)の公開も控える管勇毅が哲学者を演じ、東宝ミュージカル「レ・ミゼラブル」でコゼット役を演じた若井がヒロインに扮し歌も披露。劇中で歌う「いつのまにかぼくらは」は耳に残る印象的な曲となっており、榎本監督が作詞も手がけている。

榎本監督は、絵コンテを事前にしっかりと書いて、セリフの一言一句もイメージ通りにしゃべらせたというほど、演出法、撮り方に強いこだわりを持っている。「気がついたら1作目からそういう演出をしていました。若い役者さんには嫌がられるのですが、過去作でそういう噂が立っていたので、今回はみんな覚悟して出演してくれました。管さんは制作志向が強い役者で、いいものを作ろうという姿勢が気持ち良かった」と振り返る。ほかに「見えないほどの遠くの空を」の橋本一郎、本作が映画初出演の伊波麻央、「赤い文化住宅の初子」(07)の東亜優、実力派の永井秀樹志賀廣太郎、さらに映画作家の安藤紘平が脇を固めている。

動きのある撮影を好むことからステディカムのカメラを使用。今回は広告やファッション業界で活躍するPhotographer Halこと川口晴彦が手がけた。「普段はスチールカメラマンですから、女の子の顔を可愛く撮るので助かりました。予告編でも女優たちの顔が凄く可愛く撮れていると評判になっています」と、川口カメラマンの起用が奏功したようだ。挿入歌やエンディングテーマ曲は、ヨーロッパで活躍する安田芙充央が担当している。

最後に、榎本監督が描いていきたいテーマについて聞くと、「今の世の中は大体二つの原理で動いていて、一つは資本主義、もう一つは科学。要するにお金と科学で世界観が構築されていて、かすかな余白をヒューマニズム(人間主義)で補っています。経済と科学の外側が凄く狭くなっていて、そこを突き抜けたところにこそ自分が表現したい場所があると思っています。世間の向こう側を描く、それを今回は現代人が失った能力のようなものに、哲学という理屈っぽいところから切り込み、ロマンティック・コメディの話法と組み合わせてみました」と説明。いわゆる映画ファン以外の“向こう側”の層にも見てもらいたいとした。

なお、同じテーマが盛り込まれている榎本監督の最新小説「エアー2.0」(小学館刊)も9月に発売されたばかり。こちらは新国立競技場の工事現場からはじまり、福島の帰還困難区域での壮大な実験までを、圧倒的なスケールで描くネオサスペンスだ。12月5日には、小説出版と映画公開を記念し、東京・北沢の「本屋B&B」でトークイベントが開催される。


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