シャマラン監督が“原点回帰作”と呼ぶ「ヴィジット」はこうして作られた!
2015年10月22日 13:00
[映画.com ニュース] M・ナイト・シャマラン監督がPOV(主観映像)形式で撮影したスリラー「ヴィジット」の特別映像が、このほど公開された。シャマラン監督と、本作の製作を手がけた「パラノーマル・アクティビティ」シリーズのプロデューサー、ジェイソン・ブラムが作品の舞台裏を語っている。
映画は、祖父母に初めて会うためにアメリカ・ペンシルバニア州メイソンビルを訪れた姉弟が、滞在期間中に祖父母と交わした“3つの約束”を破ってしまい、次々と恐怖に見舞われるさまを描く。全米では週末3日間で2542万ドル、初登場2位のヒットスタートを切った。
「本作は僕の原点回帰的な映画なんだ」と切り出したシャマラン監督は、映画監督志望の姉ベッカ(オリビア・デヨング)に自身を投影したと明かす。初心に立ち返る上で「必要最低限の条件でこそ本領が発揮される」と考えたシャマラン監督は、これまでの監督作のなかで最も低予算で製作することを決断。「撮り直しや失敗もできなくて大変だったよ」と振り返る一方で、「観客が次のシーンを楽しみにしてくれていると思うと興奮するんだ。映画を愛しているから刺激的だしやりがいがある」と作り手としての本懐を遂げられたことに充実感を漂わせる。映像では、真剣な表情で演出意図を語るシャマラン監督の姿や、キャストとふざけあう様子も映し出され、シャマラン監督の生き生きとした表情が随所に見られる。
一方、シャマラン監督の次回作でもタッグを組む予定のブラムは、「長年仕事したいと思っていた。彼は情熱的で天才的な監督だ」と興奮気味に語る。低予算作品の利点を「キャラクター、演技、物語に集中せざるを得ない」ことだと語り、「だから今作のようなこん身の一作に仕上がるんだ」と自信を見せた。
映像では、撮影風景のほか、本編映像も満載。夜な夜な起こる怪現象の真相を突き止めようと“夜9時半以降は部屋から絶対に出ないこと”という祖父母との約束を無視し、寝室のドアを開けた弟タイラー(エド・オクセンボールド)が暗闇でうごめく何者かを目撃し「今のはなんだ!」と絶叫するシーンなどが収められている。
「ヴィジット」は、「トゥモローランド」(15)のキャスリン・ハーンが姉弟の母を、「リンカーン」(12)のピーター・マクロビーと、舞台で活躍するディアナ・デュナガンが、秘密めいた祖父母を演じる。10月23日から全国公開。
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