「ヴィンセントが教えてくれたこと」子役が明かす、ビル・マーレイ独自の緊張解消法とは?
2015年9月5日 11:00

[映画.com ニュース] 偏屈老人と隣に引っ越してきたいじめられっ子の少年の交流を描くヒューマンコメディ「ヴィンセントが教えてくれたこと」。素行不良の老人を演じ、第72回ゴールデングローブ賞の主演男優賞候補となったビル・マーレイと見事に渡り合い、絶賛を浴びたジェイデン・リーベラーが来日。計5回におよぶオーディションの末につかんだオリバー役について振り返ると共に、マーレイとの映画さながらの“友情”について語った。
本作は全米でわずか4館での公開から始まったが、評判が評判を呼び、瞬く間に全米2500館に拡大。こうしてプロモーションで来日するという状況について、リーベラーは、「すごくワイルド! 2年前にブルックリンで撮影していたときには夢にも思わなかった」と驚きを隠さない。しかし、なんといっても1番のサプライズは、「決まったときには興奮しました」と語る大御所マーレイとの共演。だが、その初対面は「ベストな出会いとは言えなかった」そうだ。「監督が僕を紹介してくれて『こんにちは』と話しかけたんだけど、ビルは僕の方を見向きもせずに歩き去ったんです。『声が小さかったかな?』『機嫌が悪いのかな?』と緊張したし、何を考えているのかわからず怖かった」と、「子役に対して懐疑的」と語るマーレイからのきつい洗礼を受けた。
だが、監督が意図して順撮りで撮影を進めたこともあり、両者は徐々に距離を縮めていった。リーベラーは「お互いに歩み寄って、毎日一緒にいるなかで少しずつ僕も緊張しなくなったし、彼も気難しさがなくなっていったと思います」と振り返る。マーレイが演じたヴィンセントは頑固な偏屈者だが、「ちょっと気難しくて、すごく正直なところはビルと似ていると思う(笑)」と言ってのける。マーレイもインタビューで「ジェイデンはすばらしい。日ごとに好きになっていった」と語っており、今ではすっかり打ち解けているようだ。
そんな両者の友情がうかがえるのが、リーベラーが「今までの人生で成し遂げた、1番大きなこと」と明言する、クライマックスで描かれるオリバーのスピーチを撮る直前のひとコマ。リーベラーの緊張をほぐすため、マーレイはあるアドバイスを送ったという。「直前にビルは僕をそばに呼んで『リラックスしろ』と言って、頭をイスに乗せて瞑想(めいそう)する方法を教えてくれたんです。正直、それで緊張が取れたわけではないんだけど(笑)、彼がそんなことを言ってくれるのが何だかおかしかったし、うれしかったです」。
次回作でもキャメロン・クロウ監督作「aloha(原題)」でマーレイと共演しているほか、続々と話題作への出演が決まっているリーベラー。傑作アドベンチャー「グーニーズ」(85)が大のお気に入りだといい、俳優業のみならず、いつか監督をすることを目標に掲げる。「ビルのように、時代を超えても多くの人に愛され続ける作品に出たいし、ドラマ、コメディ、アクション、いろんなことを経験したい!」と次世代のスター候補は力強く語った。
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